キプロス・ファーストディビジョンのAELリマソールは11日、メキシコ代表GKギジェルモ・オチョアの完全移籍加入で合意に至ったことを発表した。メディカルチェックを経て、正式に契約が締結される。


 現在40歳のオチョアは、これまでに母国のクラブ・アメリカやベルギーのスタンダール・リエージュ、さらにはスペインのグラナダやマラガ等でプレー。2024-25シーズンはAVSに所属し、プリメイラ・リーガの23試合でゴールマウスを守ったが、シーズン終了後には退団が決まっており、以降は無所属が続いていた。

 スペインメディア『アス』によると、オチョアは今夏にスペインサッカー界への復帰を模索していたという。ラ・リーガ2部のブルゴスが、GKの補強に乗り出しており、オチョアは同クラブ加入に向けた交渉に臨んでいたようだ。しかしながら、最終的にブルゴスは昨季までラシン・フェロルに所属していたスペイン人GKヘスス・ルイスを獲得。オチョアの加入は実現せず、長いキャリアにおいて自身が所属する8クラブ目として、AELリマソールを選んだ。

 オチョアはメキシコ代表の守護神として長きにわたって活躍しており、FIFAワールドカップには2006年のドイツ大会から5大会連続で出場中。2014年のブラジル大会からは、3大会連続でメキシコ代表のゴールマウスを託されており、度重なるビッグセーブで話題を集めてきた。

 今夏に開催されたCONCACAFゴールドカップ2025でも、メキシコ代表のメンバー入りを果たし、大会2連覇を経験したものの、全試合に出場した2023年大会とは異なり、今大会はバックアッパーとしての招集。メキシコ代表を率いるハビエル・アギーレ監督は、所属クラブが決まっていない選手は招集しない意向を表明しており、9月のインターナショナルマッチウィークで日本代表&韓国代表と対戦したメキシコ代表メンバーにも、オチョアの名前はなかった。

 アメリカメディア『FOX SPORTS』によると、オチョアは来年に母国も含めて共催されるFIFAワールドカップ26への出場を熱望しており、今回のAELリマソール加入は、メキシコ代表復帰を最優先事項とした上での決断だという。果たして、オチョアは新記録となる6大会連続のワールドカップ出場を果たすこととなるか。
偉大な記録に挑むため、キプロスの地で一歩を踏み出す。
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