そこに雑菌がわいて臭うわけですが、気温が上がってくると枕は頭を乗せただけでムシムシベタベタと不快な暑さを感じ、加齢臭を始めとするオジサン臭がするのもこの初夏の季節です。
特に枕は顔に近いので、ニオイやベタベタを感じやすいものです。そこで今回は「快適で衛生的な枕選び」です。ベタベタムシムシとはさよならしたい、清潔感溢れる枕で眠りたい、そんな人のためにおすすめ商品からお手入れ方法までいつものように紹介しましょう。
季節と枕の関係
まず、そもそも季節によって枕を買い替えたほうが良いのかについてですが、実はあまりその必要はないと考えます。なぜなら、やはり枕で1番重要なのは「高さ」だからです。適正な高さの枕であれば寝返りが打ちやすく、睡眠時の体温調整がうまくできます。そうなれば発汗も少なく、カバーなどをこまめに洗濯すればニオイは防げます。しかし、素材によっては通気性がなく熱がこもりやすい枕もあるのです。例えば低反発素材などは、通気性が期待できないうえに室温によって硬さや形が変わりやすいので、寝返りがしにくいです。フワフワのポリエステルはいい夢が見られそうですが、夏場になると熱がこもりやすく、洗えないものはムシムシするので、お手入れをマメにしないと悪夢そのものです。汗かきさんは特にカバーが必須でしょう。
このように種類によっては寝返りがしにくかったり、衛生的に使いにくいものもありますので、長年使い続けてヘタリが出ている枕や、あまりに汚れが目立つ枕は季節の変わり目に新しくするのもありです。そんなこといっても「どんな枕を選んだらいいのかわからない」という声もあるでしょう。
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頭を乗せると、これが不思議なほど優しくしっかり支えてくれて、まさに未知の感触って感じです。
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枕のお手入れと長く使うコツ
紹介した枕はほとんどが特別なものではなかったですが、通気性や衛生的な商品に絞ってみました。では、そんな枕をこれからも長く快適に使うにはどうしらいいのかを最後に紹介します。まず、元の素材を痛めたり、なかなか乾かなかったりするものもあるので、必要以上に洗わないほうがいいでしょう。しかし、そうはいっても洗えるものであれば、洗ったほうが衛生的にも、気持ち的にもすっきりします。
洗濯機に入れる際は他のものと別にしてネットを使って弱く洗い、洗った後はよく乾いたことを確認してから使いましょう。また、低反発や羽根枕、そば殻などは洗えないので、中身の湿気を抜くために日陰で陰干しがおすすめです。これを直射日光に当ててしまうと、本体が傷んだり、生地が焼けたりしてしまうのでやめましょう。
これから本格的に暑くなれば、寝具の調整は春先や冬場と違ってきます。特に暑苦しくなると、自然と不要な寝返りも多くなるので、快適に過ごせる寝具を整えることは睡眠の質に関わってきます。本連載では皆さんの安眠と健康のための情報を、おすすめ商品と共に定期的に発信していきますので、次回も楽しみにしていてください。
<TEXT/Takeshi>
【Takeshi】
大手寝具メーカーに勤務。寝具や睡眠のプロでありながら、自然環境や魚、釣りのライターでもある。趣味で地方競馬やナンバーズ、ロト6なども愛する