メンズファッションバイヤー&ブロガーのMBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。
無印良品の実験的ライン「MUJI Labo」の傑作アイテム
リブランディングをした無印良品の実験的ライン「MUJI Labo」。今回はそんなMUJI Laboの夏モノから5つマストバイを紹介します。
ファストファッションでは見かけない風合い
・紳士 コットンハイゲージニット半袖プルオーバー 4990円
高い技術が要求される撚糸ですが、こうすることでリネンのようなシャリ感が生まれ夏らしい風合いになります。
クリーンなハイゲージニットはもはやユニクロでもどこでも買えてしまうくらい価格破壊が進んでいますが、こうしたシャリ感のある風合いのあるハイゲージニットはまだまだファストファッションでは見かけません。
5000円を下回るのは奇跡

また、ニットだけに多少透け感はありますが、まさにそれが今のトレンド。ほんのり透ける程度で乳首までは見えませんし、中のタンクトップなどを感じさせ色っぽい表情を出すことができます。色味もナチュラルカラーであるペールグリーンやグレーなどを選べば、気分は完全に高級ブランドAURALEE。
175cm66kgの私でLサイズでジャストです。ゆったりさせすぎていない大人なシルエットも評価高い。
使い勝手のいい程よいルーズサイズ
・紳士 コットンハイゲージニットポロ 5990円
ややクラシックな雰囲気ですが、程よいルーズサイズのため、一枚で着てもクールビズ風にはなりません。
クルーネックタイプと比べると1000円ほど高いですが、襟やボタンなどパーツも増えているため妥当な値段設計でしょう。
希少な「ふんわりとした仕上がり」
・紳士 昔ながらの製法で編み立てた天竺クルーネック半袖Tシャツ 2990円
ループウィールとは現代で流通している高速編み機と異なり、ゆっくり時間をかけて編み立てる旧式の機械のことです。現在においては機械そのものも少なく、また生産効率が大変低いため、どうしても生地の単価が上がってしまいます。日本では和歌山などが産地として世界的に有名です。
なぜそんな旧式の編み機をわざわざ使うか、というと……高速で作ったものよりもふんわりと独特の質感が出せるからですね。高速編み機を使う場合糸にテンションがかかりまるで「シート」のような生地が出来上がります。もちろんそれもクリーンで美しいといえばそうなのですが、ループウィールを使ったふんわりとした仕上がりはどうしても高速機では実現できません。
発色も温かみのある雰囲気に仕上がる

「そんなTシャツの風合いなんて気にしたことがない」なんて人でもループウィールなら間違いなく違いがわかります。
シルエットもスタンダードで使いやすく、これが2990円って本当にありえない。ユニクロのエアリズムは確かに優れた商品ですが、あれは実用面も含めて評価が高いもの。風合いだけならこちらのダントツ勝利です。服好きなら間違いなくこっちでしょう。
「ジャケット」ではなく、シャツそのもの
・紳士 コットンシャツジャケット 7990円
シャツジャケットと書いてあるので「ジャケット」として考える人が多いでしょうが、こちらシャツ生地を使ったかなり薄手の羽織もの。というかシャツそのものです。
シンプルシックな雰囲気に飽きた人に最適

生地はやや細番手の糸を加工したもので少々ふんわり感のある無印らしいナチュラルな仕上がり。ユニクロは最近とかくクリーンでツルッとした風合いを好みますが、そのへんと差別化はちゃんとできています。
シンプルシックな雰囲気に飽きた人がこれ1枚プラスして使うなどおすすめです。
RIMOWAそっくりなアルミキャリー
・アルミハードキャリーケース34リットル 7万9000円
信じられないクオリティ。安価で作れるポリカーボネート混素材と異なりアルミケースは高価なもの。ポリカーボネートと違い重量があり、また伸びない素材のため収納はポリカーボネートに比べて限定されますが(ポリカーボネートは膨らんでくれるのでぱんぱんに荷物を詰めることができる)その分雰囲気は抜群です。
高級感がありまたタフな素材のため乱暴に扱っても内部に影響を及ぼさない。ポリカーボネートは柔らかいところがデメリットでもありますが、こちらは大変硬く精密機器や繊細なものでも安心して収納できます。
同じスペックでブランドものなら3倍する

これを7万9000円。高いか安いかジャッジが難しいですが、正直、同じスペックでブランドものなら3倍してもおかしくありません。
ポリカーボネートと異なり耐久性が非常に高く、10年20年と長く愛用できるアイテム。アルミは傷が綺麗に残りやすく思い出になるのも良いですね。
以上、MUJI LABO夏のおすすめでした!
―[メンズファッションバイヤーMB]―
【MB】
ファッションバイヤー。最新刊『ロードマップ』のほか、『MBの偏愛ブランド図鑑』『最速でおしゃれに見せる方法 』『最速でおしゃれに見せる方法』『幸服論――人生は服で簡単に変えられる』など関連書籍が累計200万部を突破。ブログ「Knower Mag現役メンズバイヤーが伝えるオシャレになる方法」、ユーチューブ「MBチャンネル」も話題に。年間の被服費は1000万円超! (Xアカウント:@MBKnowerMag)