5年前の自分と比べて、今のあなたの“ぱっと見”はどのように変わりましたか? より素敵になっているでしょうか。それとも順当に、あるいはそれ以上に、老け込んでいると感じるでしょうか。

 単なる老化による肉体の変化をあげつらおうというのではありません。あくまで年齢相応に、しかし生き生きとした雰囲気があるかどうかが、焦点です。

 今回は“イケオジ”の秘訣について、アルコ&ピースの平子さんを例にして、語っていきたいと思います。

アルピー平子(47歳)が“イケオジ扱い”されるワケ。「普通の...の画像はこちら >>

大柄でも清潔感が保たれていた

 このところ特に、テレビ局からの出演オファーをよくいただいております。そこでつい気になってしまうのが、タレントの方々の佇まいや振る舞いです。

 芸能界は特に、ご本人の才能やタレント性だけでなく、時の運や人の縁もあってこそ、活躍できる世界ではないかと思います。

 だからこそ、たった一瞬の振る舞いや第一印象だけで、ずば抜けて魅力的なイメージを残せるような方のその威力は、尋常ではありません。

 そうしたなか、共演させていただいたことのある方のうち、とりわけ記憶に残っているのが、アルコ&ピースの平子さんです。

 聞けば、身長も182cmと恵まれていらっしゃるのですが、実は体重も3桁に迫る数字なのだとか(!?)。

 かなりの至近距離での撮影もご一緒させていただいたことがあるのですが、それでもなお、映像を通して感じる以上の清潔感を保たれていることにとても驚きました。

アルピー平子が“イケオジ扱い”されるワケ

 というのも、仮に100kgだとすると、BMI換算では30になります。筋肉量や骨格などによる違いを無視した基準だとの批判もあるBMIですが、その一般的な肥満目安は25以上です。

 つまり、体質を含めてかなりの補正を見込むにしても、一般的には肥満に入るといってよい数値のはず。結婚相談所の会員であれば、どれだけの高年収の方であっても、「まず痩せないと結婚は無理です」と、減量を求める数字なのです。


 なぜならふつう、そのBMIでは、おおよそ“清潔感”を維持できません。にもかかわらず、平子さんはとても爽やかでした。

 芸能人だから? 昔から“モテる”タイプの芸人さんだから? 15年前ならそうかもしれません。

 しかし、平子さんは今年で47歳。芸能人であれ、どんなに若いときにモテた人であれ、40代半ばになれば、普通は「おじさん」枠に誰もが入るものです。それも、体型などの変化があればなおのこと。

 ですが平子さんがその体格にして、単なる「おじさん」ではなく、“イケオジ”と評価を得ている理由とは、なんでしょうか。

 生来、あるいは努力によって得た人格もひとつでしょうし、様々な要素が挙げられると思います。ただそのなかで、「普通のおじさん」とをはっきり分けるポイントがひとつあると考えています。

 それはずばり、「他者からの視線」です。

妻を「愛し続けられる」ということは…

 平子さんは“愛妻家”としても有名ですね。しかも「尻に敷かれている」ということではなく、あくまで「ずっと恋人同士が継続している。一方的に愛を注ぎますじゃなくて、ちゃんと見返りがほしい」とおっしゃっています。
そこまで妻を存分に愛し続けられることは、その相手からも同様に愛されていることの証左だと、私は考えます。

 パートナーがいる方においては、もっとも身近な“視線”とは、その相手から向けられるものでしょう。いらっしゃらない方であれば、普段属しているコミュニティから寄せられる、不特定多数の方からのものとなると思います。

 この視線の濃度と、視線に対する意識の向け方が、“イケオジ”になれるかどうかの分かれ目として、大きな意味を持ちます。

毛玉やシワの存在を教えてあげるかどうか

 もちろん、ごく旧来的な、「妻の多分な献身が、夫の身なりに影響する」という話ではありません。ふたりで暮らしているなら、その労はあくまでふたりで分かつべきです。

 そうではなく、もっと単純に、「好きな人」への視線だと考えてみていただきたいのです。妻からして、「好きな人」の服に毛玉がついていたり、シワがついていたりすると、気になってしまうものでしょう。

 その処理を買って出る出ない以前に、毛玉やシワの存在を教えてあげるかどうか、ということです。

 どうでもいい他人の服が多少みすぼらしいと感じても、わざわざ指摘するのは面倒なので、見なかったことにして済ませるもの。しかし、好ましい相手であれば、悪者になるリスクを負ってでも、当人が恥ずかしい思いをする可能性を除きたいがために、指摘することができます。

 さらに、好きな相手を前にしていれば、自らの身なりを点検する意識や機会を持てるはずです。

 裏返すと、継続的なパートナーや好きな人がいるにもかかわらず、相思相愛のサイクルが適切に回っていなければ、他者からの視線という名の緊張感がまったく緩んでしまいます。


 人は易きに流れますから、身近な人から指摘がないとなれば、「これでいいんだろう」とたるんで、もっさりとしていってしまうのです。

夫婦円満ゆえ、お互いに“背筋を伸ばす”

 無論、芸能人の方は仕事において、あまたの目線にいつも晒されています。けれど、その数の問題以上に、身近な視線の質こそが、実はものをいうのではないでしょうか。

 パートナー間でよいサイクルが回っていると、愛ある関心がごく自然に循環します。そうして、お互いがお互いのために素敵な人であろうと背筋を伸ばすものです。

 きっと、平子さんはご夫人に与える印象に今も高い意識を持たれているのでしょうし、お相手からも同じく強い関心を抱かれているのではないかと推察します。

 そして、コミュニケーションという名の夫婦の血管が、とても健康な状態にあることだと思います。

周囲から向けられる関心は「あなたを写す鏡」

 あらためてお聞きします。今のあなたは、5年前と比べてどうですか?

 もし、清潔感がなくなったりみすぼらしくなっていると感じるのなら。あるいはその点検すら怠っていて、適切な客観視ができていないとするならば、今一度、パートナーの方を筆頭とした、身近な人との関わり方を見つめ直したほうがよいかもしれません。

 周囲から向けられる関心はあなたを写す鏡です。その鏡を曇らせてしまうことなく磨き、あなたも相手を綺麗に反射する鏡であるよう努めてください。磨かれ合う関係性を、ぜひともに目指していきましょう!

アルピー平子(47歳)が“イケオジ扱い”されるワケ。「普通のおじさん」と何が違うのか…“明確なポイント”が
「マツコの知らない世界」への出演が話題の婚活アドバイザー・植草美幸
<TEXT/植草美幸>

【植草美幸】
結婚相談所マリーミー代表取締役、恋愛・婚活アドバイザー。
1995年にアパレル業界に特化した人材派遣会社エムエスピーを創業。そこで培ったマッチング能力・人材発掘力を生かし、2009年に結婚相談所マリーミーを設立。日々カウンセリングを行いながら、セミナーの開催、テレビやラジオへの出演など幅広く活動中。著書に『ワガママな女におなりなさい 「婚活の壁」に効く秘密のアドバイス』(講談社)、『モテ理論』(PHP文庫)など
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