まさに知らないと損をするお得なサービスです。にもかかわらず、ディーラーの人間は積極的には教えてくれません。このサービスはどういったものなのか、なぜディーラーでは教えてくれないのか。元ディーラー営業マンの筆者が解説します。
ETCマイレージサービスの特徴とメリット
まずはじめに、ETCマイレージサービスについて簡単にご説明します。ETCマイレージサービスとは、ETCを使って高速道路の利用料金を支払うと、その金額に応じてポイントが貯まるというものです。
利用する高速道路によって若干の変動はありますが、利用料金の10%が利用月の翌月にポイントとして貯まり、貯まったポイントは1000ポイント以上で次回以降の高速利用料金に充当されます。
交換レートはマイレージの50%~100%で、5000ポイント交換で5000円分の利用料金に充当されます。ETCマイレージサービスの利用には会員登録が必要なので、登録していない人はポイントが貯まらないという注意点があります。
なんでディーラーは教えない?

なぜなら、手続きが面倒だからです。
ETCマイレージサービスの登録には「ETC車載器番号」と「ETCカードの番号」、そして「車両の情報」が必要となります。
ちょうど新車納車の時であれば、全ての情報が手元にあることが多いので、そのタイミングでお客様にレクチャーすれば良いのですが、それをしようとは思いません。
手続き自体は営業マンをはじめとしたディーラーのスタッフにとっては簡単な手続きです。
営業マンとしては、仮に手伝ったとしても手数料をもらえるわけでもないので、さらっと「ETCマイレージサービスっていうのがありますので、お客様の方で手続きしてくださいね」と説明する程度です。
今後はETCマイレージサービスに登録しないと損をする可能性も
あまり高速道路を使わない人であれば、ETCマイレージサービスはメリットを感じないかもしれません。特に今までの制度ではETCマイレージサービスに登録していなくても割引の恩恵を受けられるからです。ですが、今後はETCマイレージサービスに登録していないと損をするかもしれません。その理由は「深夜割引の見直し」です。従来の深夜割引では、深夜0時~4時の間に高速道路上にいれば、料金所で支払う際に自動的に30%割引されました。しかし、今後変わる深夜割引制度では「利用料金は正規料金で請求され、後日ポイントとして還元される」という形となります。
つまりETCマイレージサービスに登録していなければ、割引どころかポイントの還元も受けられなくなってしまうのです。
この新たな制度の運用開始は現在未定(当初2025年7月から開始だったが、今のところ凍結中)ですが、登録していない人は今のうちに登録しておくことをおすすめします。
特に夏休みのレジャーなどで高速道路を使えばポイントが還元されますので、将来的にお得になっていきます。
登録はETCマイレージの公式サイトで簡単にできますので、すぐに行いましょう。
<文/宇野源一>
【宇野源一】
埼玉県在住の兼業ライター。大学卒業後、大手日系自動車ディーラーに就職。その後、金融業界の業務・教育支援を行う会社に転職し、法人営業に従事しながら、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、AFP資格を取得。X(旧Twitter):@gengen801