グループ結成から5年、ついに念願の地に辿り着いた。現在、全国アリーナツアー「なにわ男子 LIVE TOUR 2025 “BON BON VOYAGE”」を開催中の7人組グループ・なにわ男子が、7月28日(なにわの日)にドーム公演を発表した。
本ツアーの追加公演という形で来年1月12日・13日に東京ドーム、1月31日~2月4日に京セラドーム大阪で開催する。
そんな彼らが7月28日に行った横浜アリーナの昼公演。MCコーナーで、「今日はみなさんにお知らせがあります!」と告げたあとに会場が暗転。東京ドームのグラウンドに立つ7人(西畑大吾、大西流星、道枝駿佑、高橋恭平、長尾謙杜、藤原丈一郎、大橋和也)の姿がスクリーンに映し出されると、会場に集まった1万5000人の歓声の渦に包まれた。
今回のツアーは4枚目のアルバム「BON BON VOYAGE」を引っ提げて、“王道”と“冒険”のエンターテインメントを隙間なく詰め込んだ。随所に事務所の伝統でもあるフライング演出を散りばめた華やかなパファーマンスで、ファンの視線を釘付けにした。オープニングの「Over The Horizon!」「コイスルヒカリ」では布フライング、中盤の「Thrill Drive」でハンガーフライング。ラストブロックの「Seven seas」「H.E.L.L.O」で、メンバーからの強い希望で実現したサークルフライングや回転技を披露。さらにアンコールの「サチアレ」でも7人乗りの自転車フライングで歌唱するなど、ひと公演で計4回のフライングで会場を盛り上げていた。
なにわ男子
また、「The Greatest Voyage」ではスクールボーイズ衣装に身を包んだ7人が白いミニクーパーに乗って登場。歌の世界感そのままに、なにわ男子らしい“わちゃわちゃ感”を詰め込んだドライブを展開する。ステージ上では笑顔のメンバーだが、公演前の取材会では西畑が「みんな容赦なく揺らしているんで、壊れないか毎回心配なんですよ。
あの車、そこそこの費用がかかってるので」と裏話が飛び出すと、リーダー大橋も「なにわ男子らしく銭のほうも大事にしてます(笑)」と乗っかって笑いを誘っていた。ほかにも、9月3 日発売の新曲「アシンメトリー/Black Nightmare」では中毒性のある大人のダンスナンバーを披露するなど、新たな一面でファンの心を鷲づかみした。
なにわ男子
そうして、デビューからステージを重ねてきた7人の夢がついに叶う。4年前にCDデビュー発表と同じ横浜アリーナで、ドーム公演を発表した。入所からデビューまで17年9か月という最長記録を持つ藤原が涙目で、「めっちゃ嬉しいわ……」と喜びを噛みしめると、西畑も「ダメダメダメ、丈くんの涙あかんねん」ともらい泣き。
なにわ男子
藤原は、「エイト(SUPER EIGHT)さんのドーム公演でバックで出演したときに、大倉(忠義)くんが『なにわ男子!』って紹介してくれてラッキーボーイをやって。公演が終わってから、『いつか7人でドームに立てよ」というひと言をいただきました。なにわ男子にとっても新たな1ページです。それを皆さんと共有して、最高の景色をみんなと観たいので、ぜひドームでお待ちしております!」と、会場に呼びかけると拍手が送られた。
その光景を見ていた大橋は「もう感謝感激ですね。僕らも『ドームが決まった』と最初に聞いたときは、みんなで声を上げて喜んだんです。こうやって、夢がひとつひとつ叶えていけてるのが嬉しい」と振り返り、「まずは全国ツアー完走して、もっともっと上に行って、最高地点の宇宙でライブができるように皆さんも応援してください!(笑)」と、“宇宙ライブ”宣言が飛び出す。
若干の間が空いて、ほかの6人もバラバラに「お、おぉ~!」とガッツポーズ。最後まで、彼ららしい報告でファンに笑顔を届けた。
王道を継承しながら挑戦し続けるなにわ男子が、初の大舞台をどう染め上げるのか楽しみにしたい。
取材・文/吉岡 俊 撮影/後藤 巧