グループの解散は報道各社へのFAXを通じて、リーダー中居正広の
「ファンの皆様、関係各位の皆様、我々SMAPが解散することをご報告させて頂きます。ご迷惑をお掛けしました。ご心配をお掛けしました。お世話にもなりました。このような結果に至ったことをお許しください。申し訳…ありませんでした…」
というコメントをはじめ、5人のメンバーそれぞれからファンや関係者への感謝とお詫びの言葉が届けられるとともに、世間に大きな衝撃をもたらしたことは、10年が経過した今なお鮮烈な印象を残す。
10年目の8月。5人の元メンバーたちはそれぞれどのような運命を辿ったのか。あらためて振り返ってみたい。
地上波復帰まで2年以上かかった「新しい地図」
まずは稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾による「新しい地図」について。SMAPが解散した2016年12月31日以降、3人はジャニーズ事務所(当時)にソロタレントとして所属していたが、9か月後の2017年9月9日に退所、そこから約2週間後の22日に朝日新聞、東京新聞の2紙に3人の名前とファンサイト「新しい地図」のURLなどが記された見開き全面広告を掲載、大きな話題を集めた。
とはいえ、当時はジャニーズ事務所の退所者が退所後即座にこれまで通りの芸能活動を継続することはきわめて稀であり、彼らが退所後も出演していた『SmaSTATION』など地上波民放でのレギュラー番組が順次終了し、地上波で動く彼らが見られるのはCMのみといった時期が続いた。
3人揃って地上波のテレビ番組に出演したのは、2年以上経過した2019年12月31日の「絶対に笑ってはいけない青春ハイスクール24時!」まで待たなくてはならなかった。
彼らの地上波出演解禁の裏には、同年夏に公正取引委員会による独禁法違反の疑いへの注意処分があったことが影響していた、という話もある。
稲垣・草彅・香取の活躍
個別にみていくと、稲垣吾郎は映画『半世界』(2019年)、『ばるぼら』(2020年)の主演、そして20年にはNHK連続テレビ小説『スカーレット』で解散後初の地上波連続ドラマ出演を果たした。その後も『よるドラ きれいのくに』(2021年 NHK総合)、『僕達はまだその星の校則を知らない』(2025年 関西テレビ・フジテレビ)など順調に俳優としてのキャリアを重ね、現在もテレビ東京の連続ドラマ『リーガルビート -逆転の法則-』に出演中だ。
そして、子供たちの「はい、吾郎さん!」という掛け声も印象深いホラー系ドラマ番組『ほんとにあった怖い話』(フジテレビ)では、解散後の現在も特別編などでの登場が現在に至るまで続いている。
草彅剛は2017年11月には退所後早々にYouTube上にて「ユーチューバー 草彅チャンネル」を開設、旧事務所のタレントが本格的にYouTubeに参入するよりも早く新たな道を切り開き、多くの登録者を獲得した。
また、解散前からナレーションをつとめていた『ブラタモリ』には2024年まで継続して声の出演を続け、俳優としては2021年公開の主演映画『ミッドナイトスワン』で演じたトランスジェンダー役の演技が高い評価を受け、日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞および最優秀作品賞を受賞するなどしたことは大きな話題となった。
2023年度後期放送のNHK連続テレビ小説『ブギウギ』で演じた服部良一をモデルとした作曲家・羽鳥善一役も注目を集めた。
もう一人、香取慎吾はといえば、「新しい地図」発表後すぐにInstagramとTwitterのアカウントを開設、こちらもまた旧事務所がまだ積極的に参入していなかったSNS上で精力的な発信を行うことから新たな一歩を踏み出した。
2020年にはソロアーティストとしてアルバム『20200101』を発表、オリコンチャート週間1位を記録。さらに芸術面での活動も充実、さまざまな絵画やデザインを発表し注目を集めている。
俳優としても、2021年に『アノニマス~警視庁“指殺人”対策室~」(テレビ東京)や『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』(フジテレビ)への主演など、再び順調な活躍をみせている。
2022年から2025年まで放送されたNHKのバラエティ『ワルイコあつまれ』に3人がレギュラー出演したこと、そして、みずほ銀行ロト&ナンバーズや、現在も継続中のサントリーなど3人で出演するCMへの出演によって(個別のCMも多数)その存在を常に感じさせてくれ、地上波の番組出演が激減した時期も「消えた」感を最小限にとどめるようにしていたことも大きい。
相変わらず“スーパースター”なキムタク
木村拓哉はソロタレントとして現在もSTARTO ENTERTAINMENTに所属し活躍を続けていることは何の説明もいらないだろう。木村の俳優としての活躍は、SMAP時代、そしてこの10年間変わることなく続いていると言っていい。
SMAP解散からわずか半月で放送開始した主演連続ドラマ『A LIFE~愛しき人~』(TBS)をはじめ、2019年には『グランメゾン東京』、そして2020年には『教場』と、近年も映画化されるなどした人気シリーズに次々主演、そして2023年のジャニー喜多川氏による性加害問題を受け、事務所ごと契約を撤退した企業なども複数あったものの、三菱UFJファイナンシャルグループやロッテ、吉野家など多数のCMも解散後に出続け、スーパースターぶりは変わらない状況だ。
さらに、2020年の1月にソロアーティストとしてアルバムを発売、今年の8月12日には4作目『Checkpoint』を発売しライブを行うなど、歌手としてもコンスタントな活動を見せ続けている。
近年は妻や娘たちとの“ファミリー”としての好感度も高まっていることも、この10年での大きな変化と言っていいだろう。
衝撃が走った中居正広の引退
そして、中居正広である。24年の週刊誌が報じた女性トラブルに端を発し、ついにはフジテレビをめぐる大きな社会問題にまで発展した騒動のあと、2025年1月23日をもって芸能界を引退したことは語るべくもない。
SMAP解散からそれまでの期間は、中居も順調な芸能活動を継続していた。2020年4月に個人事務所「株式会社のんびりなかい」を設立し事務所を退所するまで、木村とともにジャニーズ事務所に残りソロタレントとしての活動を続けてきた。
SMAP解散後も『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』(TBS)、『ザ!世界仰天ニュース』(日本テレビ)、『ナカイの窓』(日本テレビ)などMCをつとめる番組の放送は継続され、解散前と変わらぬ人気をほこるとともに、19年からは『中居正広のニュースな会』(テレビ朝日)がスタートするなど、MCとしての活躍の場をさらに広げていた。
知識も豊かで愛も溢れる野球の仕事もWBCの侍ジャパン公認サポートキャプテンをつとめるなど、健在ぶり、順調ぶりを印象づけてきた。CMにおいても、ソフトバンクのCMなどは印象に残るひとは多いのではないだろうか。
10年たっても消えぬ存在感
解散の発表から3600日以上が経過した。中居を除く4人は今なおメディアの中心で輝き続けている。
5人がSMAPというグループ、そしてメンバーそれぞれに抱く気持ちが10年後のいま、どのようなものなのかは分からない。
ただ、10年たってもなお、SMAP、そして5人の存在感が健在であるということは、確かなことである。
<文・太田サトル>
【太田サトル】
ライター・編集・インタビュアー・アイドルウォッチャー(男女とも)。ウェブや雑誌などでエンタメ系記事やインタビューなどを主に執筆。
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