18日に肺がんで死去した俳優の山口崇さん(享年88)の通夜が25日、東京・代々幡斎場で営まれ、落語家の柳亭市馬ら約230人が参列した。

 テレビ朝日系「クイズタイムショック」の司会やTBS系時代劇「大岡越前」の徳川吉宗役などで知られる山口さん。

祭壇には俳優の田中健、歌手の大月みやこ、プロデューサーの石井ふく子さん、歌舞伎俳優の中村勘九郎、中村七之助らゆかりの人々からの献花が飾られた。長唄の杵屋巳三郎として活動する長男の山口太郎さんは「いい親子関係だったと思います。父に『ありがとう』と伝えたい」と思いを込めた。

 山口さんは1966年のNHK大河ドラマ「源義経」で結婚前の尾上菊五郎、富司純子と共演。歌舞伎の舞台で長唄を披露している太郎さんは「父がドラマで共演していた方々と、いま私が歌舞伎の舞台で共演しているのが感慨深いですね」。山口さんは長唄が大好きで、太郎さんは「すでに闘病していましたが、今年2月にも歌舞伎座に見に来てくれました。私が長唄をやっていることを喜んでくれていたので、親孝行できたかな」と語った。

 NHKドラマ「天下御免」の平賀源内役が山口さんの当たり役だ。太郎さんによると、棺(ひつぎ)には「天下御免」の書籍や三味線の譜面などを収めるという。告別式は26日午前9時30分から東京・代々幡斎場で営まれる。

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