18日に肺がんで死去した俳優の山口崇さん(享年88)の告別式が26日、東京・代々幡斎場で営まれ、約100人が参列した。

 テレビ朝日系「クイズタイムショック」の司会やTBS系時代劇「大岡越前」の徳川吉宗役などで知られる山口さん。

祭壇には俳優の田中健、歌手の大月みやこ、プロデューサーの石井ふく子さん、歌舞伎俳優の中村勘九郎、中村七之助らゆかりの人々からの献花が飾られた。出棺時には、山口さんの当たり役で、平賀源内として出演したNHKドラマ「天下御免」のメインテーマ曲「船出の歌」が流された。

 長唄の杵屋巳三郎として活動する、喪主で長男の山口太郎さんは「多忙を極めた父は、私たちにとっては、おっかない存在でもありました。しかし、常に己の心の内と戦い、表現していく厳しさ上の家族にだけ見せる甘えだったのかなと思います。父は長唄が大好きで、家でも楽屋でも、片時も三味線を離しませんでした。私と姉が長唄の世界におりますのも、まさに父のおかげと感謝の念でいっぱいでございます」と時折言葉を詰まらせながら天国に語りかけた。

 棺(ひつぎ)には「天下御免」の書籍や三味線の譜面などを収めた。戒名は「真雅崇鳳居士」。

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