体重無差別で争われる柔道の全日本選手権(日本武道館)を翌日に控えた28日に都内で記者会見が行われ、男子66キロ級で五輪2連覇の阿部一二三(パーク24)、2019年大会の覇者で男子100キロ級東京五輪金メダルのウルフ・アロン(パーク24)、前回優勝の中野寛太(旭化成)が出席した。

 ウルフは、6月の全日本実業団体対抗大会を最後に現役を引退する意向を表明しており、今回が個人戦としては現役最後の試合となる。

「確認したところ、登録体重が96キロになっておりまして、ちょっとその体重には全く落とせないというか、僕も知らなかったので…。96キロでないというのを、この場を借りてちょっと訂正させていただきたいと思います」と笑いを誘った。一方で「やり残しのないように最後まで戦い切りたいと思います。楽しむ気持ちよりは、本当に最後に全てをぶつけて戦っていきたいと思っています」と気合を入れた。

 加えて「今の体重としては120キロぐらいとさせていただきます。動きとしてはですね、重い」と自虐気味に再び笑いを誘った。ただ稽古を積んだことで予選の九州選手権準々決勝で敗れたときよりも、一回り大きくなった体を使いこなせるようになってきたという。「受けは重いです。やっぱり体重が軽くなると受けが軽くなるんですね。技の威力もなくなる。僕は100キロ級の時でも試合当日は大体108キロから、決勝戦の時は110キロぐらいまで戻したりもするので、僕自身は体重が重い方が受けが安定したりとかというところはあるんですけど、少しそれよりも、一回りぐらい大きなサイズにはなってるので、それ以上に受けの強さは上がっているところがあります。パフォーマンスとしては、かなり戻ってきてるんじゃないかなと思います」と現状を明かしていた。

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