陸上競技の名将で、北海道ハイテクAC元監督の中村宏之氏が29日、北海道北広島市内の病院で亡くなったことが分かった。79歳だった。

 富良野市出身の中村氏は、札幌東高1年時に本格的に陸上を始め、日体大ではインカレで三段跳び6位、北海道選手権同種目で7度の優勝を果たした。大学卒業後は、中標津高教員を経て1973年に恵庭北高に赴任し、定年退職後の2006年に「北海道ハイテクノロジーアスリートクラブ」を創設。北京、ロンドン、リオデジャネイロで五輪3大会出場の福島千里、11年に女子400メートルリレーのメンバーとして日本記録樹立に貢献した北風沙織、東京五輪出場の寺田明日香ら国内トップの短距離選手を数多く育成してきた。

 20年10月にハイテクACの監督を勇退。その後は恵庭北高のコーチを務めていたが、3年ほど前から体調を崩し、今年1月に入院した。その後、容体が悪化し、老衰のため29日に息を引き取った。通夜は5月2日午後6時から恵庭市の香華殿恵庭斎場で執り行われる。

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