◆JERA セ・リーグ 巨人2―0広島(30日・東京ドーム)

 尊敬する“師匠”が増田陸の背中を押し続けてくれた。ファームにいた4月中旬。

6年連続でオフの自主トレを一緒に行っていた坂本が2軍へ。打撃などについて話をする中で、温かい言葉をかけてくれた。「勇人さんから『すごい良くなっている』、『いい感じで打ててる』と直接言ってもらえてうれしかった」。何よりも自信になった。

 常に気にかけてくれていた。シーズン中、連絡が来ることも少なくない。「『頑張っておけよ』とか、『打っておけよ』とか連絡が入る。ありがたいです」。苦しい時間の支えだった。今季初昇格を決めた際にも背番号6から熱く送り出された。「人生が懸かっているんだから、覚悟を決めてやってこい」。最高の発奮材料になった。

 お立ち台では「いろんな人に支えられてきた。みんなありがとう」と叫んだ増田陸。決勝打は坂本への感謝の一打でもあった。(宮内 孝太)

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