右肩手術からの復帰を目指し、フロリダ州フォートマイヤーズのキャンプ地でリハビリを行っていたレッドソックスの吉田正尚外野手が2日(日本時間3日)、ボストン市内で右肩のMRI検査を受けた後、ツインズ戦が行われる本拠地で、今季初めてチームに一時合流した。コーラ監督は「きょうMRI検査を受け、結果を待っている。

明日になれば、もう少し(情報が)あるだろう」と語った。結果次第でPRP療法(多血小板血漿療法)、コルチゾン注射を含めた治療の可能性もあるという。室内でトレーニングなどを行った吉田は、現状について語った。

 ―肩の状態が思わしくない。

 「停滞してる感じです。痛みとかじゃなくて、継続的にキャッチボールもしてますが、目指しているところに行けないという感じ。スローイング・プログラム(の計画)からズレてしまった。それで、ちゃんと1回検査してもらった方がいいだろうということになりました」

 ―MRI検査の結果次第で、PRP療法など治療のオプションがある。

 「どうなるか、よく分からないですけど、PRPだとかの可能性も含めて、色々考えましょうということだと思います」

 ―フラストレーションが溜まる状況だが。

 「そうですね。自分では(順調に)来ていると思っていたんで。オフからチーム(トレーナー)にサポートしてもらっていましたし。

状態自体は良かったんで。ただ、投げるとなると、問題が出てきて。やっぱりゲームレベルっていうところが、復帰の前提になりますので。120フィート(36メートル)から、なかなか伸びていかない。最低、外野から返球できる距離を投げないといけないので」

 ―体脂肪が減ってグッと体が締まったようにみえますが。

 「フロリダで毎日、しっかり動いてたんで。去年のオフからも継続的にトレーニングをやってますので。フィジカル面も含めて、やれることは最善を尽くしている。もうあとは、投げること。そこだけが…、ですね」

 ―日々のリハビリ状況は。

 「毎日、打つことはやっています。(出来ないのは)強く投げるってことだけです」

 ―開幕ロースターを外れるのは、プロ2年目の2017年以来。

 「誰もが試合数という意味で、開幕から一年間戦うことを目指して、オフから準備していると思いますが、スタートが切れなかった。ただ、それを振り返っても仕方ないので。チームも必死に戦ってますし、皆もサポートしてくれていますし、早く戻ることは、モチベーションのひとつです。なかなか、思うようにいかないのはストレスにもなります。痛みというより、強度を上げた時に、いい反応がしないということで。自分としては、やっぱり強く戻って来たい。そこは、チームとも話しています」

 ―やはり、守備につける状態になることが、復帰の前提。

 「ブレグマンが来た時点で、ある程度、チーム状況が変わりましたから。僕自身もやっぱり、守備につきたいという思いで、手術を決断しましたし」

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 2022年から5年総額9000万ドル(約130億円)で、レッドソックスと契約した吉田は、昨年10月に右肩を手術。メジャー3年目を迎えた今年のキャンプでは、オープン戦11試合に全てDHで出場し、打率2割8分6厘、1本塁打、7打点と打撃面は好調をアピールしたが、チームは、三塁手ブレグマンの加入で、ディバースがDHに配置転向。外野手としての復帰が求められている。右肩のリハビリは一進一退で、キャンプ全日程が終了後も、フロリダに残留。

スローイング強化に努めてきた。

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