◆東京六大学野球春季リーグ戦第4週第1日▽立大―早大(3日・神宮)
東京六大学野球の100周年記念イベント、レジェンド始球式に、2000年秋の東大戦でリーグ史上2人目となる完全試合を達成した立大OBでフリーアナウンサーの上重聡氏(45)が登場。23年ぶりのマウンドで渾(こん)身の1球を披露し、球場を沸かせた。
上重氏はPL学園3年時に第80回全国高等学校野球選手権大会に出場。準々決勝で松坂大輔擁する横浜と延長17回の死闘を演じて惜しくも敗れ、立大に進学した。3年時の秋季リーグ戦、東大戦では史上2人目となる完全試合を達成。03年にアナウンサーとして日本テレビに入社。24年3月で退社し、現在はフリーアナウンサーとして幅広い分野で活躍している。
「完全試合をした男」という看板が重くのしかかり、プロの道を諦めた過去がある。高校時代には松坂と投げ合った男としてのプレッシャーがあり、重圧を乗り越えた先に完全試合の快挙が待っていた。「人間って2回目(の重圧)をはねのけるのって、1回目よりかなりエネルギーがいると思っていて」。プロの道を諦め、野球とも関わりのあるアナウンサーの道を選んだ。
試合前には立大の野球部員に「諦めないで最後までやり抜く」ことを伝えた。