◆春季高校野球富山県大会▽準決勝 富山第一3―2高岡商(3日・県営富山)

 シード校の富山第一は、3―2で高岡商を下して決勝進出を決めた。エース右腕の岩寺翔義(3年)は、8回1死一、二塁のピンチで緊急登板。

「楽しんでバッターと勝負したい。力が入ったらダメなので」。マウンドでは笑顔を浮かべてリラックスしながら、伸びのあるストレートを披露。自己最速の145キロをマークし、2三振を奪ってピンチを切り抜けた。

 「限界を超える」をテーマに、冬場は170キロのバーベルを担いでスクワット。自重トレーニングで体幹も徹底的に鍛え上げた。身長は2センチ伸びて174センチ、体重は3キロ増の74キロとなってパワーアップに成功。この日は高岡商の143キロ左腕、岡田一桜(3年)との投げ合いとなったが「相手の投手も県内トップクラス」と発奮。9回も143キロをマークし、三者凡退に仕留めた。

 大会初戦の4日前にボールが右ほおを直撃し、2針を縫うハプニングもあったが、投球には影響なし。「決勝も今日みたいに楽しんで投げたい。球速を気にすることもあるが、チームの勝利が最優先です」と笑顔で県の頂点を目指す。

(中田 康博)

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