◆JERAセ・リーグ 広島2―0中日(3日・マツダスタジアム)

 広島・床田が今季2度目の完封でチームの連敗を7で止めた。「僕自身の状態がいいのもありますが、(連敗は)止められるだろう、止めないといけないと思った」と107球で被安打3。

二塁すら踏ませなかった。9回2死まで95球。100球未満の完封勝利「マダックス」こそ逃したが、代わりの“珍記録”を達成した。球団では82年の山根和夫以来、43年ぶり5人目の奪三振0でのシャットアウト。「理想通り」と胸を張った。

 登板前に「三振は(走者三塁など)欲しい場面以外はいらない。球数を減らして長い回を」と語っての有言実行だ。7回以外は先頭を打ち取り「欲しい場面」はゼロ。「途中から『やべえ、取ってない』と思っていたけど、変に取りにいくと崩れる」とペースを守った。2戦連続、今季3度目の完投で47投球回は両リーグ最多。全6登板で7回以上を投げ、防御率0・96は3位に浮上した。

 新井監督は3度も「床田、様様」と最敬礼。

首位から4位まで沈んだ昨年9月の大失速がよぎる状況で、試合前に会沢と野間が選手を集めた。床田以外の全員でミーティングが開かれたが、チームを救った左腕は「僕が疲れてきた時に助けてもらえたら」と涼しい顔。9連戦のど真ん中の5試合目に、リリーフ陣も救う快投だ。(安藤 理)

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