◆JERA セ・リーグ 阪神2―5ヤクルト(4日・甲子園)

 ヤクルト・石川雅規が2勝目を挙げた。6回を投げて6安打1失点にまとめた。

 6回2死一、三塁のピンチ。阪神・前川を打席に迎えてもヤクルト・石川は動じることはなかった。「左打者はいい当たりをしても、(スタンドに)入ることはないと思っていたので」。カウント2―1から内角へシュートを投げ込み右飛に仕留めてピンチを脱出。直後の7回、代打・増田の2点三塁打などで3点を勝ち越し、チームに勝利を呼び込んだ。「バックが粘り強く守ってくれましたし、うしろのピッチャーもそうですし、打線も援護してくれたのでチームで勝ったのが大きいです」と息をついた。

 相手先発の左腕・伊原は21歳年下。6回まで1失点と踏ん張る新人に負けるわけにはいかなかった。「相手の伊原くんもすごくいいピッチングをしていたので、なんとか負けないようにというか、引っ張られたところもあると思います」。速球の最速は131キロながら、変化球を両サイドに丁寧に投げ込み、緩急を使って打者のタイミングを外す熟練の投球。6回まで毎回走者をだしながらも、粘り強く投げて6安打1失点にまとめた。

 4月9日の阪神戦(甲子園)に続く今季2勝目は、チームの連敗を3で食い止める大きな1勝になった。

高津監督も「しっかりゲームをつくって勝つチャンスを与えてくれた。いろいろなプレッシャーもあったと思うけど、素晴らしいピッチングだった」と賞賛した。「どこで投げても勝ちたい気持ちは変わらない。しっかり準備して頑張りたいと思います」と石川。188勝目の喜びに少しだけひたって、次の勝利へ視線を向けていた。

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