◆米大リーグ ブレーブス3―10ドジャース(3日、米ジョージア州アトランタ=トゥルイストパーク)
ドジャースの佐々木朗希投手(23)が3日(日本時間4日)、敵地ブレーブス戦で、メジャー自己最多98球で5回を投げ、6安打3失点で今季7戦目にしてメジャー初勝利を挙げた。雷を伴う大雨の影響で開始が3時間6分遅れ、現地時間午後10時21分に開始。
佐々木の大船渡高時代の同級生・柴田貴広さん(23)が4日、旧友の初勝利を喜んだ。テレビ画面越しに雄姿を見届け、「大谷さんの本塁打とか強力打線に点をたくさん取ってもらったからか、落ち着いていた。同級生がメジャーリーガーだと思うと改めてすごい。初勝利はとんでもないことですね」と目を細めた。
佐々木が日本中に名を知らしめたのが、大船渡高3年時、19年夏の岩手大会決勝(花巻東戦)の登板回避問題。監督の判断で準決勝まで計4戦435球を投げた佐々木を登板させず、議論を呼んだ。代わって先発したのが、大会初登板の柴田さんだった。「超満員の球場は、みんなが朗希を見に来ていた。今でも忘れないですね」。本人も当日の朝まで登板を知らされなかった。
だが、22年の完全試合など、野球ファンの度肝を抜く朗希の活躍に「プロに行ってくれてよかった」と救われる気持ちもあった。現在、社会人2年目で都内の不動産会社の営業職。訪問先で「朗希の肩は俺が守ったんですよ!」と冗談めかすのはテッパンだ。学生時代からサイ・ヤング賞を野望に持つ右腕に「活躍はうれしいです。朗希のメジャーで投げる姿は誇らしい。イレギュラーな展開で初勝利ができ、これからもっと自信を持つはず。何よりけがをせずに頑張ってほしい」とエールを送った。(竹内 夏紀)