虎党の思いも乗せて、グングン伸びた。0―1の4回先頭。

阪神・森下はヤクルト・石川の緩い変化球を振り抜いた。打球は滞空時間の長い放物線を描き、左翼席前方に着弾。4月24日・DeNA戦(横浜)以来、8戦ぶりの3号同点ソロだ。「すごくいい形で打てた。最高の結果になってよかった」。今季の自身甲子園1号を自賛した。

 初回の第1打席でも左前打を放ち、今季9度目のマルチ安打。打率は3割1分7厘まで上昇し、3年目で初めてリーグ打率トップに躍り出た。「(打球の)角度が出ていないし、チャンスでも打てていない。まだまだ」と満足していないが、「一打席一打席、多少の修正ができている」と要因を分析する。

 佐藤輝も6回に左前打を放ち、4打数1安打。「しっかり準備してやれることをやっている」と本塁打(10)、打点(28)の2冠王だ。

猛虎の3、4番が打撃主要3部門のトップを独占している。

 チームは連勝が止まり、一日で首位陥落。5日からは戦いの舞台を移し、東京Dで伝統の巨人3連戦に臨む。前回、敵地の同戦(4月4~6日)は投打がかみあい3連勝。森下は「初戦に勝っていい流れをつくりたい」と前を向いた。9連戦のラスト3試合。セ界一の主砲コンビが、猛虎を再加速させる。(直川 響)

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