◆第61回兵庫大賞典・重賞(5月5日、園田競馬場・ダート1400メートル、良)

 兵庫競馬の春の短距離王決定戦は10頭が参戦して争われた。笹川翼騎手=大井・米田英世厩舎=が騎乗したイグナイター(牡7歳、園田・新子雅司厩舎、父エスポワールシチー)が逃げ切り、単勝1・1倍の断然1番人気に応えてV。

兵庫初のJpn1ホースは、23年のJBCスプリント(大井)以来となる1年半ぶりの勝利を飾った。勝ちタイムは1分29秒2。

 サウジアラビア遠征帰りの一戦で貫禄を示した。イグナイターはスタートが決まりスムーズに先手を取るかに見えたが、内からエコロクラージュが抵抗。1コーナーまでには主導権を握ったが、すぐにオマツリオトコも3番手に上がりずっとプレッシャーを受ける形に。それでも直線に入って盛り返し、9度目の重賞制覇となった。

 ゴールデン・ウィークでぎっしり詰めかけた場内のファンから「笹川コール」が飛び交うなか、ウィニングランを終えた鞍上は「園田の皆さん、やりました」と言葉に力をこめた。「2着(1馬身1/4差)との差はなかったが、よく頑張った。直線に入ってから、また伸びてくれた」と底力に脱帽した。

編集部おすすめ