◆春季大阪府大会 ▽5回戦 履正社4―3大院大高=延長10回タイブレーク=(5日・豊中ローズ)
大阪府大会は5回戦8試合が行われ、昨春王者の大院大高が履正社に敗れ、連覇はならなかった。昨年のU―15W杯で初優勝に貢献したスーパー1年生・林将輝が、タイブレークに突入した延長10回に登板して2失点。
ほろ苦い結末となった。大院大高の林は、タイブレークに突入した延長10回に登板。右前適時打と左犠飛で2点を失った。昨春4回戦で9―8と競り勝った履正社に雪辱を許し「緊張はなかった。走者がいようと、抑えないといけなかった」と唇をかんだ。
北海道出身で兄2人、姉4人の7人きょうだい。昨年のU―15W杯では日本の初優勝に貢献した。大阪や神奈川の甲子園V常連校など10校以上の誘いを断り、「環境が素晴らしかった。大阪桐蔭と履正社の2強を倒したかった」と、96年センバツしか出場歴がない大院大高に進学した。
公式戦3登板目となったスーパー1年生について、辻盛英一監督(48)は「抜群にいい。真っすぐ、スライダー、フォーク、どれを取っても一級品。
188センチ、92キロの体格に投打でスカウトが注目する長瀬は、右人さし指の爪がはがれたため今大会は登板機会がなく、6番打者で5打数1安打に終わった。「敗因は自分。チャンスでことごとく凡退した」と、責任を背負い込んだ。智弁和歌山に入部したが「野球以外のことでうまくいかなかった」と24年4月に転入。日本高野連の規定で1年間は公式戦に出場できないため、今春が大院大高でのデビューだった。最速146キロ右腕は「普通に学校に通えた。本当に感謝している。
林は、プロ投手の直球平均回転数2300を誇る。「球が通用しなかったので、球威やキレを磨いて、夏は日本一を取れるように。最終的にはプロ通用する投手になりたい」と大志を抱いている。(伊井 亮一)
◆林 将輝(はやし・しょうき)2009年12月17日、北海道・新ひだか町生まれ。15歳。幼稚園年長から野球を始め、高静(こうせい)小卒業まで軟式の「みゆきフェニックス」でプレー。静内第三中では日高シニアに所属。変化球はカーブ、スライダー、チェンジアップ、スライダー。172センチ、65キロ。右投右打。
◆長瀬 大来(ながせ・だいき)2007年7月11日、兵庫・猪名川町生まれ。