◆JERA セ・リーグ 巨人1―10阪神(5日・東京ドーム)
巨人の戸郷翔征投手が阪神戦に先発して6回82球を投げて、5安打3失点(自責2)、5奪三振。今季初のクオリティースタート(QS=6回以上3自責以内)達成も3敗目で今季1勝はつかめなかった。
戸郷はこの試合前まで、今季は3戦0勝2敗、防御率11・12。この試合は、3回1/3を10安打、自己ワースト10失点で2軍降格となった4月11日の広島戦(マツダ)以来の1軍のマウンドだった。
初回から最速152キロを計測しながら、直球が走り、3回まで無安打投球。しかし、1点リードの4回2死で森下に同点の左翼席へのソロを浴びた。
同点の6回には2死三塁で中野に三塁への勝ち越しの適時内野安打を浴びると味方の悪送球もあり、2死二塁。森下に右前安打を浴び、追加点を許してこの回で降板となった。
3敗目となったが、球速は150キロ超えを連発するなど復調の兆しをしっかり見せた右腕。「僕の中でそんなに腕も体も振らなかったですし、その中であれだけ球速が出たというのはいい反省ができましたし、多少いいものが出たんじゃないかなと思います。ある程度真っすぐでもフォークでも三振が取れたのでね、いい材料がありました」と手応えもありつつ「やっぱりチームが勝たないことにはね、僕としてもいい気持ちはしないですし、中継ぎも、先発がいい流れをつくっておけばならないかもしれないですし、またそこは考えながらやっていきたいと思います」と反省も忘れなかった。
阿部監督からは「『よかったんじゃないか』って、『次につながるような投球になったから次は勝てると思うよ』って言われました」と背番号20。「やっぱり東京ドームで投げる喜びも感じましたし、最初の歓声のもらい方も感動しました。今までは当たり前ではないですけど、毎試合こなすことが重要なことって思ってましたけど、また新しい経験もできましたし、本当に東京ドームでね投げる喜びは感じられたので、すごいよかったと思います」とファンからの温かい歓声に感謝した。