◆米大リーグ マーリンズ4―7ドジャース(5日、米フロリダ州マイアミ=ローンデポパーク)

 ドジャース・大谷翔平投手(30)が5日(日本時間6日)、敵地・マーリンズ戦に「1番・DH」で先発出場。228日ぶりの“聖地”凱旋で、伝説の続きを描く1本塁打、1盗塁と活躍し、連敗阻止に大きく貢献した。

前日に連勝が7で止まったチームだが、最近10試合で8勝2敗。24勝11敗で貯金を再び13とした。

 マイアミに衝撃が走ったのは3点リードの5回無死二塁だった。大谷は22年のサイ・ヤング賞右腕、アルカンタラの97・7マイル(約157・6キロ)直球を振り抜いた。本塁打ではメジャー全体で今季最速の打球速度117・9マイル(約189・7キロ)で右翼の自軍ブルペンに打ち込んだ。9号2ランを直接キャッチしたド軍の理学療法士、ジョナサン・アーブ氏は大興奮だ。自身の本塁打では今季最も低い角度20度の弾丸ライナーで、飛距離は386フィート(約117・7メートル)。アルカンタラからは4月29日(同30日)にパパ1号となる7号先頭打者弾を放っていたが、わずか5日前の出来事を“再現”した。

 ローンデポパークでの試合は、昨年9月19日(同20日)以来。6打数6安打3本塁打10打点2盗塁で、史上初の「50―50」どころか「51―51」を成し遂げた伝説の一戦だ。大谷は「一生忘れないと思う」と話し、「いろいろプレーしてきた球場の中でも、好きな球場の一つ」。その試合では9回に3打席連発となる51号3ラン。

この日の初回先頭の第1打席は空振り三振に倒れ、年をまたいで“4打席連発”とはならなかったが、3回1死の第2打席では四球。直後に4試合ぶりの今季10盗塁目を決め、5年連続7度目の2ケタ盗塁に到達していた。そして、伝説の試合同様、盗塁の後にホームランの数も増やした。今季も「9―10」と順調に数字を伸ばしている。

 23年はWBC決勝で世界一の胴上げ投手、24年は前人未到の「50―50」達成と誰もが目を疑う活躍をしてきたマイアミで、今年もセンセーショナルな一撃。大谷の活躍に引っ張られるように、チームではメジャー初先発の金慧成(キムヘソン)が5回に同初安打で大谷の2ランを演出。大谷と同じMVPトリオのフリーマンは通算350本塁打を達成した。主砲のT・ヘルナンデスが左太ももの張りを訴えて4回の守備から途中交代したことは気がかりだが、今季最長の敵地10連戦は4試合目を終えて3勝1敗。移動も厳しい過酷日程の中でも昨季世界一の力を示している。

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