◆第30回NHKマイルC・G1(5月11日、東京競馬場・芝1600メートル)
第30回NHKマイルC・G1は11日、東京競馬場で行われる。「考察」データ編は、コースの騎手実績からイミグラントソングに注目した。
キング、モレイラ、レーンと外国人の腕利きジョッキーによるG1制覇が相次ぐ25年。桜花賞、皐月賞、先週の天皇賞・春も外国人騎手の騎乗馬だった。そこで今回は東京・芝1600メートルの騎手成績に注目してみた。
20年以降のデータで圧倒的な数字を残しているのが、イミグラントソングに騎乗するルメールだ。勝率28・3%、連対率48・0%、複勝率63・1%は50戦以上の騎手で全てトップ。69勝は2位の戸崎(35勝)に34勝差をつける断然の1位で、とにかく勝ちまくっている。
当舞台のG1もNHKマイルCで2勝(16年メジャーエンブレム、21年シュネルマイスター)、ヴィクトリアマイルで3勝(17年アドマイヤリード、20年アーモンドアイ、21年グランアレグリア)、安田記念で1勝(18年モズアスコット)と計6勝。グレード制導入の84年以降では武豊、横山典の7勝に次ぐ3位の勝利数で、実働期間の短さを考えれば最も信頼のおける鞍上と言っていい。
さらに20年以降、ルメールは芝のG1を24勝しているが、うち23年エリザベス女王杯(ブレイディヴェーグ)を除く23勝が上がり3ハロン3位以内。しまいの脚を使わせる技術はピカイチで、重賞初VのニュージーランドTを含め4戦連続で上がり最速をマークしているイミグラントソングとは間違いなく手が合う。初コンビで能力を引き出し、あとは前をとらえられるかどうかの戦いになるだろう。(角田 晨)