第104回関東学生対校選手権が8日から4日間、相模原ギオンススタジアムで行われる。男子800メートルで日本記録(1分44秒80)を持つ駒大の落合晃(1年)、パリ五輪男子400メートルリレー代表の東洋大・柳田大輝(4年)ら今年9月の東京世界陸上を目指すトップ選手も出場登録している。
現在、日本国籍を申請中で、3日の静岡国際女子400メートルで日本記録(51秒75)より速い51秒71をマークして優勝した日体大のフロレス・アリエ(3年)も世界陸上代表を狙うひとり。父はペルーと日本、母はペルーとイタリアにルーツを持ち、自身は静岡・浜松市出身でペルー国籍。7月に行われる主要選考大会の日本選手権には「(国籍取得は)間に合うと聞いています」と話しており、開催国参加標準記録(51秒74)を突破している。関東学生対校には200メートル、400メートル、1600メートルリレーにエントリーし、大会第1日の8日は400メートル予選、準決勝に臨む。
関東学生陸上競技連盟が主催する関東学生対校は1919年に第1回大会が行われ、今年が第104回。1920年に始まり、今年1月に第101回大会が行われた同連盟主催の箱根駅伝より歴史は長い。例年5月に開催され、各種目1位8点、2位7点…8位1点が与えられ、対校戦で総得点を競う。男子は16校の1部、それ以外の2部、大学院生の3部に分けられる。1部の15、16位と2部の1、2位が翌年に入れ替わる。女子はすべての大学が1部、大学院生が2部で入れ替えはない。
関東の学生長距離ランナーにとって、箱根駅伝と並ぶ上半期のビッグイベント。男子の1部と2部は短距離などを含めた総合力で決まるため、青学大、駒大、国学院大など駅伝をメインに強化している大学は2部。
第101回箱根駅伝で2年連続8度目の優勝を果たした青学大は、同8区区間賞の塩出翔太(4年)はハーフマラソン、同10区区間賞の小河原陽琉(2年)は1500メートル、同1区10位の宇田川瞬矢(4年)は5000メートルにエントリー。大阪マラソン(2月24日)で2時間6分5秒の日本学生新記録をマークしたエースで主将の黒田朝日(4年)が関東学生対校を回避し、出身地の岡山県で開催される日本学生対校選手権(6月5~8日、JFE晴れの国スタジアム)の1万メートルで優勝を狙うプランを立てている。1万メートルには黒田朝日の弟の然、佐藤愛斗、安島莉玖と期待株の2年生3人が出場する。
箱根駅伝2位の駒大は、同5区4位の山川拓馬主将(4年)、同1区2位の帰山侑大(4年)の主力がそろってハーフマラソンに出場する。
箱根駅伝3位の国学院大は、同4区2位の青木瑠郁(4年)と同7区2位の辻原輝(3年)が1万メートル、同5区14位の高山豪起(4年)はハーフマラソンにエントリーした。
青学大、駒大、国学院大の箱根駅伝上位3校の主力が男子2部で激しい戦いを繰り広げることになりそうだ。