ミッツ・マングローブ、ギャランティーク和恵、メイリー・ムーによる女装シンガーユニット「星屑スキャット」の20周年ツアー東京公演が17日、東京・渋谷のNHKホールで行われた。

 史上最大規模の全国10都市をめぐるツアー。

最新曲「adDRESS」を初披露したほか、中森明菜のカバートリビュートアルバム「中森明菜 Tribute Album“明響”」(1日発売)の参加楽曲「TATTOO T―Groove Remix」など28曲を披露した。

 初めてのNHKホールのステージに、ミッツは「世の中変わりましたね。かつては美輪明宏さんもピーター(池畑慎之介)さんも立たせてもらえなかったステージですよ。男が化粧なんかして立つような場所じゃなかったんですから」としみじみ。和恵も「厳しい時代を築き上げてくださった先輩方がいたから立たせていただける」と感謝した。

 女装家やドラァグクイーンの集う東京・新宿二丁目でシンガーとして活動していた和恵がミッツを誘い、メイリーが参加。当初は「星屑スキャット」はグループ名ではなくイベント名で、3人は「私たちは3人組をやろうと思ったことはなくて、結成した覚えはない」と自虐的に振り返る。

 満員御礼となったステージでは、20年前に歌っていたという、いしだあゆみさんの「今夜は星空」や、キャンディーズの「キャンディーズ」など懐かしい楽曲も届け、ミッツは「3人で2本分のマイクを分け合って歌ってい思い出の曲。お客さんは5人しかいないしかも、身内の女装家だったような中で歌っていた星屑がいまNHKホールに立っている」と話すと、和恵も「奇跡ですね」と語った。

 ツアー初日の大阪・オリックス劇場にはマツコ・デラックスが駆けつけたが、東京公演のメンバーも豪華。前説のナレーションをリリー・フランキーが担当し、ドラァグクイーンユニット「八方不美人」、ダイアナ・エクストラバガンザがゲスト出演した。メイリーは「ごっこ遊びでやっていたことが、NHKホールで本当になるなんて思いませんでした」と感無量。

ミッツも「本当に皆さんのおかげ。よく付き合ってくれました。ありがとうございました」とともに歩んできたファンに感謝した。

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