今年1月の第101回箱根駅伝で9位となり、継続中としては最長の20年連続のシード権(10位以内)を確保した東洋大の酒井俊幸監督、選手らが17日、埼玉・川越市内のホテルで行われたOB会主催の「箱根駅伝20年連続シードを祝う会」に出席した。20年連続シード権に貢献した川嶋伸次前監督(現創価大総監督)、佐藤尚元監督、OBの口町亮(現スバル)らも駆けつけた。

 東洋大は2006年の第第82回大会(10位)以来、今年の第101回大会まで20年連続でシード権を獲得している。その間、09年に「2代目・山の神」柏原竜二らを擁して初優勝。その後、10年、12年、14年も制して、計4回優勝。設楽啓太・悠太兄弟、服部勇馬・弾馬兄弟、相沢晃ら大学陸上界を代表するエースを生んだ。

 今年は1区登録の石田洸介、2区登録の梅崎蓮がそろって当日変更で欠場する苦しい布陣となったが、チームスローガンの「その1秒をけずりだせ」を体現する粘り強い走りで9位と踏ん張った。最終10区では4校のうち3校がシード権、1校が予選会行きとなる激烈な8~11位争いで薄根大河(3年)が9位でゴールし、20年連続のシード権を死守した。

 日体大出身で、現在の東洋大の礎を築いた川嶋前監督は「東洋大の強さは今年の箱根駅伝に象徴されています。多くの大学が手薄になる8区、9区、10区に強い選手が残っています」と古巣をたたえた。佐藤元監督は「何が東洋大らしさかと言えば我慢できる選手が多いということでしょう」を笑顔でコメント。酒井監督は「20年連続でシード権を獲得する前から、東洋大には長い歴史の土台がありました。2011年に早大に21秒差で負けたことで東洋大のレベルはさらに上がったと思います」と、しみじみと話した。

 シード権連続獲得の最長記録はシード権制度が確立した1956年から1991年までシード権を守り続けた日体大の36年。

東洋大は順調に連続シード権を伸ばせば、2041年に並び、2042年に新記録となる。今年の箱根駅伝4区で3位と好走した主力の岸本遼太郎(4年)は「東洋大はシード権を獲得するだけではなく、優勝争いをしなければいけないチームと思っています。今年のチームは元気があります。上を目指して練習していきます」と力強く話した。

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