大相撲・芝田山親方(元横綱・大乃国)が18日、東京・墨田区の両国国技館内の相撲博物館で行われた「親方トークショー」に参加した。大相撲トークがメインの催しだが、現役引退後、若い頃から本格的な米作りを行っていることを明かし、45分間のトークショーのうち、約30分は米作りを語り、聴衆を沸かせた。

 夏場所が始まる前に部屋の弟子を連れて種まきを行い、秋場所が終わった後に収穫。北海道・芽室町の農家出身でもあり、「同じ面積で同じ量を植えても、気候などによって収穫できる量はちがう」と力説した。

 21歳の時に巡業先の新潟県十日町市で、木材を使った伝統工芸品を作る「木工屋」に宿泊。宿泊先が米農家でもあったことがきっかけで米作りをはじめた。毎年、米7俵(420キロ)が贈られてくることになり、十日町市に大乃国後援会が誕生。「これまでの恩返しで米作りをしたい」と思い、この木工屋の経営者の親戚から「畑が空いている」と1000坪の土地を提供され、本格的な米作りが始まった。

 趣味のお菓子作りから「スイーツ親方」とも呼ばれるほどこだわる性格。それだけに「生半可な気持ちで米を作っていると思われたくない」と米作りも真剣に取り組んでいる。「新潟の米って本当につやつやでおいしいんですよ」と、胸を張って自慢するほどの出来栄えを熱く語っていた。(綾部 健真)

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