◆卓球 ◇世界選手権個人戦 第2日(18日、カタール・ドーハ=ルサイル・アリーナ)
【ドーハ(カタール)18日=宮下京香】女子シングルス1回戦で、初出場の16歳・張本美和(木下グループ)がウクライナの難敵、マルガリタ・ペソツカを4―1で下し、2回戦に進んだ。17日の混合ダブルス、この日午前の女子ダブルスと合わせて計3種目で初戦を突破。
好発進を切った。午前10時半過ぎから木原美悠と組んだ女子ダブルスは3―0の圧勝。約2時間半後に始まった女子シングルスは、同じ台で前の試合の男子シングルス初戦を快勝した兄・智和(トヨタ自動車)からハイタッチで勝利のバトンを受けた。初対戦のペソツカは日本人にはあまり見られない緩急を操り、ミスの少ない試合巧者で「苦しいと想定していた」と美和。第1ゲーム(G)から接戦となり、1―0の第2Gは先にゲームポイントを握られて4度しのぐと、最後はフォアハンドドライブをクロスに振り切り、17―15で取り切った。
第3Gは相手に戦術で上回られ、9―11で落とした。「普段だったら決まったボールも決まらない」。焦りもあった。第4Gも2―6と劣勢の展開となったが、「最後は気持ちだった。気持ち!」と自らを鼓舞。
「初戦があまり自信がなかったので、すごいうれしかったです。メディアの方には3回戦の北朝鮮の選手と言われていたけど、自分の中では1回戦の方が緊張していたし、イメージがやりづらい相手だった。勝ち切れて本当に良かったです」
昨年の世界選手権団体戦で日本女子の銀メダル獲得に貢献したが、個人戦は初めて。苦しみながらも3種目で初戦を突破。大会前に掲げた「3種目で金メダル」との高い目標に向け「1回戦、2回戦と1戦ずつ頑張っていきたい」と美和。大きな1勝を自信に変えて、頂点へ突き進む。