ノルディック・スキージャンプ女子で18年平昌五輪銅メダルの高梨沙羅(クラレ)が5月23日、札幌・荒井山シャンツェで練習を公開した。

 5月上旬に秋田・鹿角でジャンプ練習をスタートし、当地では19日から飛び始め、この日は夏仕様のジャンプ台で5本を跳んで調整した。

夏のシーズンに荒井山で調整するのは初めてで、高梨は「小さい台でいろんなことを確かめながら出来る。荒井山だとスモール(K点=25メートル)とミディアム(K点=55メートル)のジャンプ台がそろっていてとてもいい練習になっています」と意図を説明する。

 昨季、飛型点を重視するルールに変更され、足を前後にして着地するテレマークに苦しみ、W杯で初めて表彰台を逃した。今夏はそのテレマークの向上も一つのテーマに挙げており、練習中は、一緒に練習していた男子の藤田慎之助(Farm Fujita)にテレマーク姿勢について訪ねるなど、貪欲に改善に取り組んでいる。「藤田“先生”に教えていただきました。テレマークが上手な選手に圧で頭が落ちちゃうと相談したら、『後頭部の方でつり上げるような感じでテレマークを入れたらいけるんじゃないですか』と言われたので、それをやってみたら5本目はうまくいきました。先生に感謝ですね。夏場のうちにしっかりテレマークを試合で入れられるようにはなりたい」と話した。

 来年2月に4度目の五輪となるミラノ・コルティナ五輪を迎える。「4年間をかけて積み上げてきて、今年がその本番の年でもあるので、たくさんの人たちに支えられながら過ごしてきた中で、やはり最後は結果で恩返しができるように頑張っていきたい」と気持ちを高めていた。

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