◆陸上◇静岡県高校総体 第2日(24日・エコパスタジアム)
男子800メートル決勝で小林環(静岡東3年)が1分54秒27で初優勝。前日の1500メートルに続き、2冠を達成した。
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県中距離界の王者・小林が貫禄を見せつけた。連覇した1500メートルに続き小林が、男子800メートルで初Vを飾った。「この大会は2冠がマストだったので勝てて良かった」。昨秋の県新人に続いて中距離2種目を制した。
落ち着いてギアを入れ替えた。決勝ではラストのホームストレートで2位の向井啓人(浜松北3年)に一度抜かれたものの、再び、抜き返した。「もう一段階、スピードを上げられた」。最後は0秒69差をつけてゴールした。
余力は十分だった。「全国総体をピークに持っていきたいので県は8割ぐらいで臨んだ。余裕を持って勝てたのは自信になります」。1年の冬季はけがで思うように走り込めなかったが、今回はじっくりトレーニングに打ち込んだ。昨年は1500メートルを制した翌日の800メートルで準決勝敗退。「まだ体力なかったけど、今年は練習を積めた分、成長している」と胸を張った。
3月に大阪で行われた全国合宿に参加。高校世代のトップレベルの選手が集結する中、一緒に走っても、ひけを取らず自信になった。「全国総体では800メートルでメダル。1500メートルでは入賞を目指したい。その前に東海では2冠を狙います」。中距離の県王者が他県の猛者に真っ向勝負を挑む。
▽男子800メートル決勝 〈1〉小林環(静岡東)1分54秒27〈2〉向井啓人(浜松北)1分54秒96〈3〉神谷幌(浜松北)1分55秒29
〇…女子100メートルは伏兵の平野が接戦を制した。「本当にびっくり」。昨秋の県新人では決勝に残れなかったが、“下克上V”を飾りヒロインとなった。苦手なスタートでうまく飛び出し、中間も自分の走りを意識した。「ゴールした瞬間はまったく勝ってるとは思わなかった」。電光掲示板の一番上に名前が点灯されると、喜びを爆発させた。2位に河村彩(2年)、6位に鈴木ねえか(3年)が入り、1種目1校3人しか出場できない大会で、浜松聖星の選手がそろって東海総体出場権を獲得。勢いに乗って、400メートルリレーも制した。「200メートルは得意なので、明日(25日)も優勝を狙いたい」。伸び盛りの2年生が3冠を視野に入れた。
▽女子100メートル決勝 〈1〉平野優俐菜(浜松聖星)12秒23〈2〉河村彩(浜松聖星)12秒27〈3〉木下絢菜(東海大静岡翔洋)12秒35
〇…男子円盤投げは平野が一投目に自己ベストの41メートル87をマークしてV。全種目の中、浜松大平台から初の県総体王者が誕生した。
▽男子円盤投げ 〈1〉平野駿(浜松大平台)41メートル87〈2〉市川煌華(浜北西)39メートル96〈3〉斎藤優雅(稲取)39メートル31