実業団のサンベルクスとプロランナーとして所属契約を結んだ創価大出身の吉田響(22)が25日、富山・黒部市で行われたカーター記念黒部名水マラソン10キロに練習の一環として出場し、29分42秒で優勝した。赤のサンベルクスのユニホームを着用し、順調に「プロデビュー戦」を飾った。
吉田は、今年1月の第101回箱根駅伝で、各校のエースが集う「花の2区」(23・1キロ)で、日本人最高記録の1時間5分43秒で区間2位と快走した。箱根駅伝終了後、従来の陸上と不整地を走るトレイルランの「二刀流」のプロランナーとなることを宣言。複数の実業団チームからオファーを受けた中でサンベルクスとプロランナーとして所属契約を結んだ。
4月に東京・足立区のサンベルクス本社で行われた会見では「今季(25年度)の目標は、サンベルクスの目標であるニューイヤー駅伝(全日本実業団駅伝、来年1月1日)8位以内に貢献するために区間賞を獲得すること、初マラソンで日本新記録を出すことです」と意欲的に話した。
全身全霊で走り、驚異的な粘り強さを持つ。その潜在能力は未知数。「28年ロス五輪マラソンで活躍したい」という大きな目標を持つ。
二刀流ランナーとしてトレイルの世界にも積極的に挑む。7月には富士登山競走にも挑戦する予定だ。唯一無二のランナー吉田響は、ロードも山道も全力で走り続ける。
◆吉田 響(よしだ・ひびき)2002年8月20日、静岡・御殿場市生まれ。