◆第86回オークス・G1(5月25日、東京競馬場・芝2400メートル、良)

 牝馬クラシック第2戦はフルゲート18頭で行われ、アンドレアシュ・シュタルケ騎手が手綱を執った4番人気のカムニャック(牝3歳、栗東・友道康夫厩舎、父ブラックタイド)がG1初制覇を飾った。昨年8月の新馬戦(中京)で勝利した後は2連敗を喫したが、前走のフローラSで重賞初制覇。

勢いに乗って樫の大舞台でも勝利を収めた。短期免許で騎乗している51歳のシュタルケ騎手=ドイツ=は97年のJRA初騎乗から28年後につかんだ日本でのビッグタイトルとなった。オークス初勝利となった友道調教師は池江泰寿調教師に並ぶ現役最多タイのJRA・G1・23勝目となった。勝ちタイムは2分25秒7。

 2着は2番人気のアルマヴェローチェ(岩田望来騎手)、3着は10番人気のタガノアビー(藤岡佑介騎手)だった。

 金子真人オーナー(カムニャック=1着)「勝つとは思わなかったからね。勝ち慣れてる僕としても、最後は珍しく興奮したよ。さすがシュタルケ。あんなにニコニコしているけど、話しててもやる気満々だったからね。(父がブラックタイド)そんなことは大して考えていなかったけど、勝ったときに考えました。ディープのお兄さんで(ブラックタイドもディープインパクトも)どっちもセリで落とした馬なんです。もらった馬じゃないからね。

運があったなって思います」

 社台ファーム・吉田照哉代表(カムニャック=1着)「生まれながらにしていい馬だったからね。キタサンブラックがいたからサクラバクシンオーの牝馬にブラックタイドをつけた。1歳のセリで出したんだけど、牝馬とは思えないくらい雄大で、ノビノビとした馬だった。バクシンオーにしては距離がもつね。アルテミスSを使って失敗した。シュタルケは長距離がうまいね。2歳はキズナの牡馬で加藤士津八厩舎に入っている。当歳はエピファネイアの牝馬。今年はコントレイルを種付けしたけど、受胎したかはまだ分かっていない」

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