◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」
先日、ある記事への書き込みに目が留まり、『馬と人の年齢関係』について興味をかき立てられた。私が知る考え方は人間の年齢=馬の年齢×4。
厚生労働省によると1900年(明治時代)当時の日本人は平均寿命が約44歳とされ、衣食住や医療の進歩などで現在は約84歳になった。「年を取っても今は人馬ともに若い」と表現した調教師の言葉を借りると、馬もエサなどの飼養環境や管理技術が向上。若さを長く保ち、寿命が伸びているとも考えられる。「最初の3年が6歳、その後は最終的に1年で2歳というふうに、加齢のスピードが落ちていくのでは」と語る人がいれば、「野生馬は寿命が18~20歳と言われているので品種によると思う」など、JRAや獣医師に質問しても明確な答えはない。
これらの意見を参考にすると『年齢×4は現在のサラブレッドに適合しない』と考えるのが自然だろう。私なりの仮説は3歳までを各6年、4~6歳が各5年というように3年周期で1年ずつ間隔が短くなると考え、13歳以降を各2年とする。その場合、2歳新馬戦が始まる頃は15歳で、3歳の日本ダービーはおよそ20歳での出走となる。昨年のドウデュース(昨年時5歳)は32、33歳で引退。寿命と言われる25歳では80歳となり、40歳まで生きたサラブレッド国内最高齢記録のシャルロットは110歳と違和感のない形になる。
◆浅子 祐貴(あさこ・ゆうき) 2024年入社。北海道で競走馬育成に携わる。その後、南関東競馬担当。