◆卓球 ◇世界選手権個人戦 最終日(25日、カタール・ドーハ=ルサイル・アリーナ)
【ドーハ(カタール)25日=宮下京香】男子ダブルス決勝で、世界ランク5位の戸上隼輔(井村屋グループ)、篠塚大登(愛知工大)組は、同11位の高承睿、林イン儒(台湾)組に3―2で勝利し、同種目で1961年北京大会の星野展弥、木村興治組以来64年ぶりの日本勢金メダルの快挙を達成した。ベンチコーチに入った森薗政崇(BOBSON)は歓喜の瞬間、目に涙を浮かべ、2人を抱き寄せた。
自身は2017年大会でと大島祐哉と組み、日本勢48年ぶりの銀メダルを獲得している。「個人的に世界選手権の男子ダブルスの2位が最高だったので、自己新記録への挑戦というのを掲げてほんとに優勝できて、最高のタイミングで最高の人たちの卓球ができているなとすごい感じました」と感慨に浸った。
現役選手ながら、4月に日本代表の男子強化スタッフにコーチとして就いた。今大会の直前合宿から“トガシノペア”とともに戦ってきた。「ここに至るまで(3―2で勝った3回戦の)シンガポール戦は、すごい苦しい試合だった。自分たちが状態悪くなった時のメンタルの持ちようは試合の前から言ってきた。日頃の生活からずっと話しているので、それが効いたか、分からないけど、結果としていい方向に向かった。やっぱり日々の声がけは大切だなというのを感じました」と激闘を振り返った。