◆プロボクシング ▽WB世界バンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者・武居由樹―同級7位・ユッタポン・トンデイ(5月28日、横浜BUNTAI)

 WBO世界バンタム級王者・武居由樹(28)=大橋=が26日、横浜市内のホテルで同級7位ユッタポン・トンデイ(31)=タイ=との防衛戦に向けて会見。「世界戦で初のメインだが、メインらしくいい試合をするつもりはない。

自分が一方的に殴る試合をしたい」と圧倒する決意を示した。

 当初は1月に対戦が予定されていたが、武居の右肩関節唇損傷により仕切り直しとなった一戦。昨年9月の初防衛戦で比嘉大吾(29)=志成=に判定勝ちし以来、約8か月ぶりの試合となる。昨年は2試合を行い、いずれも判定決着だった。「昨年は2試合ともちょっと頑張る試合をしちゃった。今回は僕がパンチをもらわずに自分だけのパンチを一方的に当ててKOするというのが今回のテーマ」とKO宣言も飛び出した。

 試合後の取材では、「一方的―」の発言について、「ここまですごく調子よくきた。自信がある」とした上で「タイ人はああいう(意気込みなどの)質問をされてものらりくらりとくるので、あれに巻き込まれないように」とあえて強気な発言をしたことも明かした。

 武居が負傷でリングから離れている間、日本人王者がベルトを独占するバンタム級戦線は大きく動いた。

 2月には、WBA王者・堤聖也(29)=角海老宝石=が比嘉大吾(29)=志成=とダウンの応酬となる激闘を繰り広げた。WBC王者・中谷潤人(27)=M・T=は2月に圧巻の3回KOで3度目の防衛を果たし、6月8日にIBF王者・西田凌佑(28)=六島=と王座統一戦を戦うことが決まった。

 武居は「その辺は今は考えていなくて、ただただ2日後の試合に集中している」と強調。

宿命のライバル・那須川天心(26)=帝拳=は、11月にも同級で世界初挑戦する計画があるが、天心戦への思いも今は封印している。「試合が終わってみて、その時に思ったことを伝えられたらと思います。そこは楽しみにしてください」。リングでバンタム級戦線の主役に名乗りを上げるつもりだ。

 戦績は武居が10戦10勝(8KO)、ユッタポンが15戦15勝(9KO)。

 試合はLeminoプレミアムで独占生配信される。

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