◆第92回日本ダービー・G1(6月1日、東京競馬場・芝2400メートル)

 第92回日本ダービー・G1(6月1日、東京)で反撃を狙う皐月賞の2~5着馬が、着々と態勢を整えている。サトノシャイニングの武豊騎手(56)も期待を高めている。

 レジェンドが皐月賞5着のサトノシャイニングと偉業に挑む。武豊が騎乗しディープインパクト、キズナと紡いできた日本ダービー馬の系譜。親子3代制覇となればJRA史上初だが、同一騎手となれば世界的にも前代未聞。「たぶん世界でもないんじゃないかな。一緒に勝ったダービー馬の子供だし、ディープからだからね。そうなればうれしいし、なかなかできない」と数少ないチャンスを生かすつもりだ。

 パートナーとは、21日の1週前追い切りで初コンタクト。栗東・CWコースで6ハロン80秒4―11秒2とラストは鋭く伸びた。「もっとテンションが高いかと思ったけど、それほどではなかった。さすがにいい動き。ディープよりはキズナという感じがするね」と、手綱を執った当人にしか分からない感触を伝えた。皐月賞では道中で接触する不利。

16番枠で外、外を回る距離ロスも大きかったが、大敗しなかったのは底力の証明。「前進気勢が強いので、競馬でもその辺がポイントになる」とカギを挙げた。

 「毎年『どの馬でいけるかな?』とダービーはすごく考える。俺たちにとっては明確な目標。何回乗っても、何回勝ってもワクワクする。相手もそろっているし、難しいだろうけど勝ちたいね」と胸を高鳴らせたレジェンド。7勝目で自身の持つ最多勝記録を更新。そして「ダービー馬はダービー馬から」の格言を現実のものにしてみせる。(戸田 和彦)

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