25日に閉幕した卓球の世界選手権個人戦(カタール・ドーハ)男女日本代表が26日に帰国し、男子ダブルスで、1961年北京大会の星野展弥、木村興治組以来64年ぶりの日本勢金メダルの快挙を達成した戸上隼輔(井村屋グループ)、篠塚大登(愛知工大)組らメダリストが千葉・成田市内で会見に臨んだ。戸上は「素直にうれしいのとまだ優勝した感覚がないっていうか、入り交じった半々な気持ちです」と話せば、篠塚も「行く前にメダル宣言していましたが、本当にメダルを取れると思わなかったし、本当に夢のようです」と疲れもみせず喜びを話した。
日本が最もタイトルから遠ざかっていた混合ダブルスでの金メダル。昨夏のパリ五輪でも3位決定戦で敗れメダルを逃した2人が、大舞台で躍動。決勝で中国ペアを連破し、世界ランク1位のフランスも撃破して勝ち上がってきた台湾ペアとのフルセットの激戦を3―2で制し、成長した姿を世界に強烈にアピールした。戸上は「この舞台で64年ぶりというのは試合で分かっていた。それで少し頭だったり、プレーが堅くなってしまって、プレーに影響が出てしまったけど、篠塚選手は臆することなくがんがん攻めていくところがメンタルお化けだったなと思った」と話せば、篠塚も「戸上選手はチャンスがくれば必ず決めてくれるという安心感があった」と信頼感を口にした。
同種目は28年ロサンゼルス五輪で混合団体とともに五輪種目に復活する。新種目に追加された。戸上は「自信につながる大会になった。次は五輪の金メダルを目指して頑張りたい」と改めて誓った。