バレーボール男子日本代表の高橋藍(らん、23)は27日、同じくSVリーグサントリーに所属する兄・塁(25)とともに京都府文化観光大使に就任し、京都府庁で行われた委嘱式に出席した。アスリートでは阪神などで活躍した糸井嘉男氏(43)以来2例目で、現役選手としては初めて。
故郷愛があふれた。兄弟そろってグレーのスーツに身を包み、西脇隆俊京都府知事(69)から委嘱状を受け取った高橋藍は「何か携わることはできないかと2人で考えていた。うれしく思うし、京都のいいところをアピールできるよう頑張りたい」と笑顔で話した。
2人は高校まで京都で育った。バレーの名門、東山からそれぞれ関東の大学へ進学。その後、イタリアでもプレーした藍は「食べ物や、お寺などの文化や歴史は海外まで知られている。京都を離れたことで、素晴らしさに気づけた」という。おすすめスポットに府北部の日本海側にある「天橋立(あまのはしだて)」を、好きな食べ物には生地に粒あんが詰まっている和菓子「阿闍梨餅(あじゃりもち)」を挙げた。
2人の「YouTubeチャンネル「らんるい」でも魅力を伝えてもらうために、西脇府知事は「現役アスリートでお忙しいと思うので」と、撮影などの協力も約束。塁が「“なんでもやります精神”で、京都を盛り上げていきます!」と宣言すると、藍も大きくうなずいた。
今季、サントリーは天皇杯とSVリーグの2冠を果たしたが、ACL3位に終わり、世界一に届かなかった。