NHKは29日、2026年度後期の朝の連続テレビ小説のタイトルが「ブラッサム」に決定し、ヒロインが女優の石橋静河(しずか、30)に決まったと発表した。俳優・石橋凌&女優・原田美枝子夫婦の次女である石橋は一体どんな女優なのか―。

 1994年、東京都生まれの30歳。姉の優河(ゆうが)はシンガー・ソングライターとして活動している。「NHKアーカイブス」のサイトによると、石橋は4歳からクラシックバレエを始め、2009年よりアメリカとカナダにダンス留学。13年に帰国し、コンテンポラリーダンサーとして活動した。15年から女優としての活動を開始。17年、初主演した映画「夜空はいつでも最高密度の青色だ」でブルーリボン賞新人賞など数多くの新人賞を受賞。主な出演作は映画「きみの鳥はうたえる」(18年)、「いちごの唄」(19年)、「あのこは貴族」(21年)、ドラマはテレビ朝日系「スイッチ」、TBS系「この恋あたためますか」(ともに20年)、フジテレビ系「大豆田とわ子と三人の元夫」「東京ラブストーリー」(ともに21年)、舞台は「未練の幽霊と怪物―『挫波』『敦賀』―」「近松心中物語」など。

 NHKの作品にも多く参加してきた。18年にNHK総合(九州沖縄ブロック)で放送された福岡放送局制作の地域発ドラマ「You May Dream」でテレビドラマに初出演し、福山翔大とダブル主演。朝ドラは18年前期の「半分、青い。」以来2度目。同作では佐藤健演じるヒロインの幼なじみ・萩尾律の妻である、萩尾より子を演じて注目を集めた。大河ドラマは22年の「鎌倉殿の13人」で静御前役を演じた。

他にも22年のNHK BS4K・BSプレミアム「星新一の不思議な不思議な短編ドラマ『見失った表情』」では主演を務め、23年「探偵ロマンス」、24年「燕は戻ってこない」、25年「リラの花咲くけものみち」などに出演してきた。

 ヒロインを務める「ブラッサム」は第115作の連続テレビ小説で、脚本は櫻井 剛さんが担当。タイトルは花の開花を意味する言葉。「咲き誇れ!」という思いを込め、主人公の葉野珠(はの・たま)が自分を肯定し、奮い立たせる言葉だという。

 明治、大正、昭和を駆け抜け、自由を求め続けた作家・宇野千代さんをモデルとした物語。チェリー・ブラッサムの「桜」は宇野さんのトレードマークでもある。明治30年(1897年)、山口県の岩国に生まれた主人公が小説を書きたいという幼き日の夢を諦めず、故郷の山口・岩国を飛び出し、魅力的な人々との出会いによって夢を手繰り寄せ、大正・昭和の激動の時代へと突き進んでいくストーリー。

 NHKの公式サイトでも、「ブラッサム」の制作と主演が石橋に決まったことを発表。 制作統括の村山峻平氏は「主演の石橋静河さんは、自然体でありながら、その独特の雰囲気と『まなざし』が印象的で目が離せず、主人公・珠として生きる石橋さんを見たいと思い、オファーしました」とコメントし、オーディションではなくキャスティングで決定したことを明かした。

【近年のNHK朝の連続テレビ小説主演】

2017年前期「ひよっこ」有村架純(キャスティング)

2017年後期「わろてんか」葵わかな(オーディション)

2018年前期「半分、青い。」永野芽郁(オーディション)

2018年後期「まんぷく」安藤サクラ(キャスティング)

2019年前期「なつぞら」広瀬すず(キャスティング)

2019年後期「スカーレット」戸田恵梨香(キャスティング)

2020年前期「エール」窪田正孝(キャスティング)(相手役の二階堂ふみはオーディション)

2020年後期「おちょやん」杉咲花(キャスティング)

2021年前期「おかえりモネ」清原果耶(キャスティング)

2021年後期「カムカムエヴリバディ」上白石萌音・深津絵里・川栄李奈(上白石と川栄はオーディション)

2022年前期「ちむどんどん」黒島結菜(キャスティング)

2022年後期「舞いあがれ!」福原遥(オーディション)

2023年前期「らんまん」神木隆之介(キャスティング)

2023年後期「ブギウギ」趣里(オーディション)

2024年前期「虎に翼」伊藤沙莉(キャスティング)

2024年後期「おむすび」橋本環奈(キャスティング)

2025年前期「あんぱん」今田美桜(オーディション)

2025年後期「ばけばけ」髙石あかり(オーディション)

2026年前期「風、薫る」見上愛(キャスティング)もう一人は今後発表

2026年後期「ブラッサム」石橋静河(キャスティング)

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