2024年の出来事を五・七・五で振り返る「サラッと一句!わたしの川柳コンクール」(サラ川・第一生命実施)のベスト10発表式が29日、第一生命日比谷本社で行われた。1月に発表された「全国優秀100句」の中から、約7万人の投票により決定したベスト10。
発表式には長らくご意見番を務めている漫画家のやくみつる氏(66)が出席。「昔は『IT』を『イット』と読む人がいたりもしましたが…変わってAIがトップに躍り出ましたね。AIに関しては習得している方と、距離を置いている方が両極端。私もAIには懐疑的で『漫画を書かせるかと、人間様の足元に及ぶわけない』と思っているんですが…」とコメント。また、全体の大きな傾向として会社の対人関係を詠む句が激減したことに触れ、「数十年前は『部下と上司』。それが主戦場でしたが、今回はベスト10に入っていない。極端に姿を消しましたね。勤め先の人と人のありようがこんなに変わってしまうとは」と分析した。
なお、ベスト10は以下の通り。※カッコ内は雅号
〈1〉「AIの 使い方聞く AIに」(七夕するめ・30代)
〈2〉「久しぶり 笑顔は出るが 名前でず」(中年アイドル・40代)
〈3〉「セルフレジ 母に店員 二人付く」(つちのこ・60代)
〈4〉「妻描く 老後プランに オレ不在」(ごん太・60代)
〈5〉「何食べたい? 言った料理は 出てこない。」(鯉する夢子・60代)
〈6〉「下がらない 米の値段と 血糖値」(ばんのすけ・60代)
〈7〉「パスワード 恐る恐るの 三回目」(羽生サム初人・60代)
〈8〉「『いい値』だね 『いいね』と言えぬ 物価高」(独り言・70代)
〈9〉「電気代 あまりの高さに 暗くなる」(ゆうぎり・60代)
〈10〉「面くらう 米の高値に 麺喰らう」(ロンちゃん・70代)