将棋の羽生善治九段が6日、同日に都内で行われた棋士総会をもって日本将棋連盟会長を退任した。

 棋士と会長の二刀流で多忙を極めた2年間の任期を終え「月日としては2年間だったけど、体感としてはかなり長かった」と率直な思いを口に。

「色々な出来事、運営に携わっていく中で(会長職が)体験ができたというのは、自分にとっても得難い経験だった。将棋界というのはこんなに多くの人たちに支えられて、今日まで続いてきているんだなと実感を持って体感することができた」と充実感を漂わせた。

 清水市代新会長に向けては「将棋および連盟、さまざまなポテンシャルが秘めてるところだと思うので、それをいかして発展させていただければ」と期待。今後も棋士として連盟に所属するため「いち会員として協力していきたい」と続けた。

 羽生は今年、プロになって40年。今後は棋士1本で再びタイトル戦挑戦を目指す。気持ちを新たに「棋士として活躍できるように、初心に帰って望めたら」と意気込み。会長への再登板の可能性については「まだ(退任して)短い時間なので、今のところ考えてはおりません」と話すにとどめた。

 この日の総会では、羽生が提出した議案「女流八大棋戦の1つ・白玲戦の5期獲得(クイーン白玲)で棋士に編入できる権利」が可決された。結果を受け「会員の皆さんの判断ということで、非常にありがたく思っております」と感謝した。

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