◆第66回宝塚記念・G1(6月15日、阪神競馬場・芝2200メートル)

 春のグランプリ、第66回宝塚記念・G1(15日、阪神)の枠順が12日、確定した。大阪杯連覇のベラジオオペラは1枠1番。

00年のテイエムオペラオーを最後に勝ち馬は出ておらず、本馬も最内枠では2戦ともに着外。試練の最内枠を克服できるか注目だ。

 21世紀になって勝利が出ていない最内枠だが、気にはならない。ファン投票1位のベラジオオペラは1枠1番に決定した。00年テイエムオペラオーまでVはさかのぼるが、上村調教師は「開幕2週目の1番枠。通常なら悪くない。オークス(2着のアルマヴェローチェ)が1番だったから、そんな気がしていた」と前向きにとらえていた。

 三度目の正直を目指す。1番枠では23年日本ダービーで4着、昨年の天皇賞・秋では6着。結果を残していないが、前者は成長途上で、後者は夏負けの影響が尾を引いたのもの。決して枠番が敗因ではない。スタートが速く、どのポジションからでも運べる自在性が武器。

開幕2週目で先行有利な馬場状態なら、最内枠は好材料だ。

 トレーナーは「雨で馬場状態がどうなるか」と週末の天気がポイントとみている。レースを重ねるにつれ、内から馬場が荒れてくるなら、序盤のレース運びがカギになる。だが、重馬場だった23年のスプリングSで重賞初制覇。昨年、京都で行われた宝塚記念では、タフな馬場でもスムーズに進めて3着。「(馬場が)悪くても苦にするタイプではない」と適性の高さで克服可能のジャッジだ。

 追い切り翌日のこの日は軽めの運動。休み明けでレース史上初の連覇を達成した大阪杯から状態は右肩上がりだ。「予定通り調整を進められている」とトレーナー。“ポールポジション”から栄光のゴールを目指す。(戸田 和彦)

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