俳優の小栗旬が13日、都内で映画「フロントライン」(関根光才監督)の初日舞台あいさつに登壇した。
2020年2月、新型コロナウイルスの集団感染が判明した豪華客船ダイヤモンド/プリンセス号が横浜に入港し、未知のウイルスの対応に最前線であたった災害派遣医療チームDMATの実話をもとに描かれたストーリー。
舞台あいさつでは、劇中でキャスト陣が演じた役柄のモデルになった医師や官僚などからの手紙が寄せられた。小栗が演じた結城のモデルで、当時DMATを率いた阿南英明医師は「世界中から注目され、現場、組織、政治、マスコミ、世間との間で信念がぐらつくこともあった」と当時を振り返りつつ「撮影現場で小栗さんの後ろ姿を見たとき、完成した映像を見たとき何度も涙しました」と告白。「再び危機に直面したときに、大切な仲間と逃げずに最善を模索しようと思います」とつづられた。
小栗は「すばらしい、すてきなメッセージをいただき本当にうれしいです」と感無量。「皆さんは本当にこの映画の中の戦いを5年前にされていた。映画にはない部分の大変さもきっといっぱいあったでしょうし…。それを乗り越えられて今があって。今もDMATの皆さん、ずっと活動されているので今後もご自分たちも無事でいていただきながら、いろいろな災害に向き合っていただきたい」と感謝しつつ「この作品がみなさんの勇気となって、明日につながっていったらうれしい」と語った。