スノーボード男子ビッグエア(BA)、スロープスタイル(SS)の長谷川帝勝(たいが)は13日、都内で記者会見し、2026年ミラノ・コルティナ五輪に向け、力強く2冠を宣言した。五輪の目標として「金メダルは皆が言う定番なので…」と言い直し、「序盤ビッグエアで(同五輪の)日本人第1号の金メダリストになって、スロープスタイルでも金メダルを取って、ミラノ・コルティナ五輪は、俺が主役になってやろうと思っています」と迷いなく言い切った。

 この自信は繊細な努力が裏付ける。この日のTOKIOインカラミの所属会見に並んで出席した同学年の「友達でありライバル、そしてルームメート」という1月のXゲームBA覇者の荻原大翔(ひろと)が意識の高さを明かした。「帝勝は起きるのが早いし、朝も5時ぐらいからマシンの音が聞こえる。寝るのも9時とか。俺が他の選手の部屋に遊びに行って帰ってくると(同部屋は)真っ暗」。長谷川は昨秋に国内大会に出場した際も一人、早朝5時過ぎに起きてストレッチ。最大限のパフォーマンスを出す準備に精を出してきた。

 24~25年季のW杯ではBAで初の種目別制覇を果たし、3月の世界選手権で銀メダルを獲得。スノーボード界を引っ張る19歳だ。世界選手権ではスノーボード日本勢がメダルラッシュとなり大きな話題を呼んだが、「(プロ野球・ドジャースの)大谷翔平選手と比べると(盛況は)小さい火。五輪で勝ってスノーボードが広まっていけばいいと思います」。注目度の高い五輪を制し、スポーツ界の主役の座をつかみに行く。

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