6月15日の阪神5R・2歳新馬(芝1800メートル=8頭立て)は、単勝1・7倍の圧倒的な支持を受けたサレジオ(牡、美浦・田中博康厩舎、父エピファネイア)が勝利した。叔父に2019年朝日杯FSなど重賞4勝を挙げたサリオスを持つ素質馬が、人気に応えてデビューVを飾った。

勝ち時計は1分49秒3(重)。

 スタートを決めると、二の脚をつけて先手を主張。やや引っかかり気味ではあったが、ハナを奪うと前半1000メートル1分2秒6のマイペースで逃げた。直線では集中力を欠き、フワッとする面も。それでも、ラスト150メートルで左ムチが一発入ると力強く加速し、2着のローベルクランツ(松山弘平騎手)を首差で振り切った。

 騎乗したクリストフ・ルメール騎手は「2番手につけたかったが、ペースがすごく遅かったのでマイペースで逃げ切った。(直線で)物見をしていたのにいい脚を使って加速してくれた。距離も良かったと思う」と評価した。

 田中博調教師は「まず無事に勝ち切れたことが良かったです。まだまだ本当に幼く、競馬の導線すべてで集中できなくて。走りも調教からバランスがなかなか取れなくて、何とか競馬で走れるくらいに持ってこられたと言う感じで、この馬のポテンシャルを考えると満足いく出来ではなかったです」と冷静に分析。「時間はある程度必要な気はしますが、ちゃんと向き合えば改善してきそうだなという感覚です。

これだけの血統馬なので、先々のプランをしっかり相談して決めていきたいと思います」と成長に期待した。

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