JRAは6月16日、2025年度の顕彰者に今年3月で引退した音無秀孝元調教師を選定したと発表した。調教師としては2022年に選定された藤沢和雄さん以来、史上12人目となる。

 殿堂入りした音無元調教師を、友道康夫調教師=栗東=が祝福した。2002年の開業以来、音無元調教師が調教を見守る拠点としていた滋賀・栗東トレーニングセンターの坂路脇のスタンドで隣の椅子が「指定席」。2010年の全国リーディング獲得など勝利を積み重ねていく姿を間近で接してきた。「ジョッキーから調教師に転身して、これだけの成績を残すのはなかなか難しい。重賞も勝たれているし、(殿堂入りに)ふさわしい方だと思います」と当然の選定と納得した。

 近くに座り、競馬のことはもちろん、それ以外の話題も数多く話してきた。「普段は非常に気さくで、なかなかすごさは伝わりづらいけど、信念を持っている人だと思う。調教方法などをころころ変えたりせず、自分の思っていることを貫いていた。トップとしてはすごいことだなと思います」。名伯楽と過ごした日々は貴重な「財産」になっている。

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