男子バスケットボールでパリ五輪代表の渡辺雄太(千葉J)は21日、自身がスポンサー契約を結ぶサン・クロレラが京都市内の本社ビルで行ったイベントに出席した。

 渡辺は、トークショーやスキルアップ講座などで、関西のバスケットボールクラブから参加した2チームの子どもたちと約1時間半交流した。

質疑応答の場面では「高校進学で強豪校に進むかなど、進路に悩んでいる」という質問が飛ぶと、「選択した後に自分がそこでなにをやるのかが一番大事。大学でアメリカに行くときに散々反対されて、通用しないとかまず授業についていけないからバスケもできないで帰ってくるとか言われたけど、授業もついて行けたし、大学も卒業してNBAでも6年間プレーして、という風に歩んできた道を正解にしてきた。自分の努力次第。自分の本当にしたいことに耳を傾けてあげて、選択した道で良かったと思えるような努力を続けて欲しい」と日本人最長であるNBAで6季のプレー経験を元に、アドバイスを送った。

 イベント終了後は、「彼らももちろん悩みはあると思うけど、純粋にバスケットを楽しんでいる時期だと思う。僕も彼らから学べることはたくさん。自分もプロでやっていますけど、プロでいる一番の理由はバスケが好きだからということに変わりはないので。初心は忘れたくないなというのは彼らを見ていていつも思う」と充実感を漂わせて振り返った。

 今季から千葉Jに加入した渡辺は、けがの影響でレギュラーシーズンは35試合の出場で平均13・3得点。今夏は「一から体を作り直す事に専念」という目的で、代表活動は一時休止する。現状としては「シーズンが終わって1週間、2週間くらいはけがを治すところに専念して、6月入ってからはコート上でもトレーニングができている」と話し、今後は3週間ほど米国にも渡ってNBA選手らともトレーニングをともにする予定だ。公表されている体重は98キロだが「体を強くする=体を大きくすることも大事だけど、自分の体の大きさに耐えられる筋力だったり、土台がまずちゃんとないと。

NBAでも一時期100キロくらいまで増やした時もあったが、体が全然動かなくて。そこで2か月離脱するけがをしたこともあったので。単純に体を大きくするというよりは、まず耐えられるだけの筋力を時間をかけながら作っていく」と増量も視野に入れ、新たな進化を遂げていく。

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