JRAは6月21日、西園正都調教師(69)=栗東=に対し、5万円の過怠金を課すことを発表した。処分の理由は、JRAの施設内では使用が認められていない、牧場から持ち込んだと思われる薬物を使用したためとしている。

 今回の件が発覚したのは6月13日。栗東開業獣医師から栗東競走馬診療所に対し、西園正厩舎で牧場から持ち込まれたと思われる薬品が使用されている可能性がある旨の報告があった。JRAが西園正調教師および調教助手に事情を確認したところ、5月30日から6月13日にかけて管理馬の放牧先の牧場で使用していた薬物を持ち込み、当該馬に使用していたことが判明した。

 厩舎関係者が使用できる薬物は、JRAの施設内においては、JRAの獣医師等により処方されたもの、またはJRA理事長が認めたものから購入したものに限られている。それ以外の薬物(持ち込み薬)を外部からJRA施設内に持ち込むこと、または使用することは「競走馬に対する薬物等の使用および禁止行為の取締りに関する獣医委員の指示事項」で禁止されている。これに従って、競馬施行規定第147条第14号により、西園正調教師を制裁したもの。

 JRAによると、持ち込み薬は禁止薬物、規制薬物のいずれにも該当しないとのこと。なお、当該馬の馬名は公表しないが、持ち込み薬が使用されて以降、今週の競馬も含めて出走はしていない。また、13日に発覚して以降、当該薬物は使用されていない。

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