◆クイーンエリザベス2世ジュビリーS・英G1(現地時間6月21日、アスコット競馬場・芝直線1200メートル=2頭が出走せず14頭立て、良)

 日本調教馬で今年のロイヤルアスコット開催に唯一挑戦したサトノレーヴ(牡6歳、美浦・堀宣行厩舎、父ロードカナロア)は半馬身差の2着に敗れた。大外のゲートからスタートを決めて外ラチ沿いの好位から運び、残り200メートルの地点からラザットとの一騎打ちになり、ゴール前では馬体を併せる形になったが、かわし切れなかった。

4戦連続でジョアン・モレイラ騎手=ブラジル=とのコンビだった。英国のブックメーカー、ウィリアムヒル社のオッズは3倍で1番人気。昨年のモーリスドゲスト賞・G1の覇者である仏国のラザット(ジェームズ・ドイル騎手)が1着で、勝ちタイムは1分11秒30。同レースのJRA海外馬券発売は行われていない。

 同馬はこれが3度目の海外レースへの挑戦。昨年末の香港スプリント・G1で3着、前走のチェアマンズスプリントプライズ・G1では2着で、どちらも香港最強スプリンターのカーインライジングに敗れていた。モレイラ騎手とともに海外転戦で初の海外G1制覇を目指したが、勝利には届かず。今回は14頭立て(ジェイムズディライトが出走取り消し、サジールは馬房内での転倒で競走除外)で、斤量59・5キロを背負っていた。

 クイーンエリザベス2世ジュビリーSは、英国王室主催で5日間行われるロイヤルアスコット開催最終日の目玉レース。同開催には2021年のダービー馬のシャフリヤール(2022年プリンスオブウェールズS=4着)などが挑戦したが、日本調教馬は勝っていない。日本調教馬の同開催での最高着順は2着。初出走だった2000年キングズスタンドS・当時G2(現G1のキングチャールズ3世S)に武豊騎手とのコンビで出走したアグネスワールド(栗東・森秀行厩舎=武幸四郎騎手のドージマムテキ22着と2頭出し)と、今回のクイーンエリザベス2世ジュビリーSのサトノレーヴ。

日本競馬界にとって悲願である英国伝統開催での勝利は、来年以降に持ち越しとなった。

 ジョアン・モレイラ騎手(サトノレーヴ=2着)「レースにはとても多くの自信を持って臨みました。馬のコンディションは良かったのですが、残念ながら今日は1頭、強い馬がいました。ゴール前でアタックを続け、また追い上げようとしていましたが、強い馬がいました。私の馬、サトノレーヴは本当に良い走りを見せてくれました。ほんの少し運が足りませんでした。彼の走りは文句のつけようがありません。スプリント能力を発揮してベストを尽くしてくれました」

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